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今大切にするべきは"家族"と過ごす時間なのかもしれない

親への反抗心からか、それとも大人への憧れからか、成長の過程で誰もが一度は一人暮らししたいと考えるものである。ぼくもそうだった。家から通える都内の大学へ通うか、それとも遠く離れた関西の大学に通うかの分かれ道に差しかかったとき、迷わず親元を離れる選択をした。こうしてひとたび一人暮らしを始めてしまうとなかなか実家に帰ることが少なくなってしまうのだが、長期休暇や年末年始に帰るときにはいつも決まって思う。なんて実家は快適なのだろう、と。

いよいよ、新型コロナウイルスの影響で今週からぼくもリモートワークが始まった。最初は一人家で作業をしていたのだが、どこで仕事をしたっていいわけだ、せっかくなのでこの機会に実家に帰ることにした。久しぶりの実家はやっぱり心地が良い。買い占めが騒がれる状況であっても何一つ欠けるものはなく、朝昼夜には記憶に染みついた美味しい手料理が次々と出てくる。通信・充電環境ももちろん問題はなく、一人自分の部屋にこもって仕事に集中できる。休憩時間には親とちょっとした会話を楽しみ、孤独を感じることもない。

あぁ、今改めて大切にするべきは、これまでなかなか会えていなかった"家族"と一緒に過ごす時間なのかもしれない。毎日暗いニュースばかりが流れているが、その温もりに触れるだけで少しばかり心がホッとする。普段から会っていた人とはZoom飲みでもなんでもすればいい。ただ、近くにいながら会いたくても会えていない人がいるのであれば、仕事場所を選ぶ際に、自宅やカフェ、シェアスペースなど環境を基準にするのではなく、誰と"部屋"で過ごすかを基準に選ぶことも今だからこそできることなのかもしれない。

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