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「BAD HOP」が魅せるラッパーとしての生き様

新型コロナウイルスの影響でライブイベントが次々と中止になる中、ある日本のヒップホップグループが横浜アリーナで無観客ライブを行い、そのパフォーマンスをYouTubeで生配信した。そのグループの名前は「BAD HOP」。名前の通り、神奈川県川崎市の不良の幼なじみで結成された若手ラッパー集団である。

アリーナと聞くとライブとして普通のようにも思えるが、今回「BAD HOP WORLD 2020」と銘を打って行われたワンマンライブはヒップホップかつ若手グループとしては異例規模のものであった。ところが、彼らは無観客ライブを決行するにあたり、多額の負債を抱えることとなった。なんとその額1億円。全チケットを払い戻したことで収入はゼロとなり、アリーナ使用料や演出にかかるその他諸々の準備費用だけが彼らにのしかかった。

なぜ、そこまでのリスクを犯す決断を彼らは下したのだろうか。このことについて、グループのリーダーであるT-Pablowはライブ中にこう語っている。

"普通に中止しても負債は3千万円、どうせ新型ウイルスでこけるなら俺ららしくこけたかった。新型ウイルスに関してネガティブが集まっているこの状況に少しでも俺たちのポジティブな力を画面越しでも届けたい。今日この場所、この時間に集まるポジティブな力がまた俺たちを次のステージに連れていってくれる。俺たちは止まらねぇ。"

アンダーグラウンドの文化にはあまり詳しくないが、素人ながらにヒップホップの生き様を感じた。こうした彼らのアツい想いに対し、クラウドファンディングや投げ銭といった形でファンが直接支援できる環境も今の時代には整っており、実際既に5千万円近くのファンの”想い”が集まっている。少し前には海外アーティストのColdPlayがYouTube生ライブ配信を行い話題となったが、これを機に日本でも音楽ライブの届け方が間違いなく変わっていく、そう確信する歴史的なライブであった。

T-Pablowの言うように、こんな状況だからこそ僕らはポジティブなことに目を向けなければならない。新型ウイルスにしても、感染者数の増加ではなく回復者数の増加に注目するだけで、少しは明るい気持ちになるのではないだろうか。彼らの想いに共感する人はぜひ支援を。

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