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他人との比較をやめる方法

他人との比較をやめる方法について効果がある方法がある研究で発表されました。

Mark R. LearyとRobin M. Kowalskiの "Comparison-Consequence Theory: A Framework for the Consequences of Social Comparison"があります。この研究は、社会的比較(他人と自己を比較する行為)の結果として生じる各種の反応を説明するフレームワークを提供しています。

さらに、この問題を克服するための具体的な手法としては、以下のようなステップがあります。

  1. 自己認識: 自分が他人と自分を比較していることに気付くことが最初のステップです。あなたが他人と自分を比較していると感じたとき、その思考を記録します。

  2. 内省: 比較の源となる感情や考え方を理解することが重要です。これは自己への理解を深め、自己への共感を促します。

  3. 受け入れと変化: 次に、比較をすることが必然的に自己価値の低下をもたらすという事実を受け入れ、これを変化させるための努力を始めることが重要です。

  4. 無比較の生活: 自己価値を他人との比較から切り離すという目標を設定します。これは、自己価値を自己の内面的な価値、達成、成長に基づいて定義することを意味します。

このフレームワークは、David M. Frescoらによる "Mindfulness-Based Cognitive Therapy"にも影響を与えています。この論文では、マインドフルネス瞑想が自己評価の一部としての他人との比較を減少させる方法を探究しています。

また、Self-Compassionの概念がKristin Neffによって提唱されています。この概念は、自己批判や他人との比較から解放され、自己に対する理解と共感を深めることを目指しています。セルフコンパッションを実践することで、他人との比較から自己価値を見出すことから離れ、自己に対する思いやりを深め、自己批判を軽減することが可能となります。

以上の情報は、人間の心理と行動についての科学的な理解を深めるための一助となることを願っています。それぞれの手法は、他人との比較を減らすための有効なアプローチを提供しますが、個々の人にとって最善の方法は、自分自身の状況、価値観、目標に基づいて選ばれるべきです。

なお、自己の行動を変えるのは簡単なことではありません。心理療法やカウンセリングを通じて専門的な支援を得ることが、しばしば効果的な手段となります。


参考文献:

  1. Leary, M. R., & Kowalski, R. M. (1997). Comparison-Consequence Theory: A Framework for the Consequences of Social Comparison. Personality and Social Psychology Review.

  2. Fresco, D. M., Moore, M. T., van Dulmen, M. H., Segal, Z. V., Ma, S. H., Teasdale, J. D., & Williams, J. M. (2016). Initial psychometric properties of the experiences questionnaire: validation of a self-report measure of decentering. Behavior Therapy.

  3. Neff, K. D. (2003). Self-Compassion: An Alternative Conceptualization of a Healthy Attitude Toward Oneself. Self and Identity.



最後に

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