ラジオの放送波というと、AM波とFM波。その放送範囲としては広域放送や県域放送と、もう一つ「コミュニティ放送」――通称「コミュニティFM」があります。電波が届く範囲が県域よりもさらに小さく、市区町村単位とその周辺地域を対象にした放送波で、2022年現在は339局が運営されています。

放送される内容はというと、その放送局がある市区町村と周辺地域の情報だったり、在住されている方々などによる様々なトーク番組や音楽番組だったり、「ミュージックバード」「J-WAVE」といった事業者・放送局から全国向けに提供されている番組もあったり。その番組ジャンルのひとつに「アニラジ番組」も存在します。

自分が初めてコミュニティFMのアニラジ番組に触れたのは、2012年12月のこと。ゲーム「THE IDOLM@STER」(通称「アイマス」)シリーズのファンな自分が、プロデューサー仲間とのTwitterを眺めていると「アイマスの特集をやるラジオ番組がある」という情報がタイムラインに流れてきました。さてどんなラジオ局か、radikoとかで聴けるのか……と思っていたら、放送するのは「FMおだわら」という聞いたこともない放送局。この時に初めて「コミュニティFM」の存在を知ったのです。

その後、2014年にアイマスの声優さんたちが「エフエムさがみ(現・FM HOT 839)」や「fmさくだいら」といったコミュニティFMで番組を持つようになり「コミュニティFMにもアニラジ番組があるのか」と認識し、探してみたところ「全国アニラジ番組表」というホームページにて、コミュニティFMで放送されているアニラジ番組の番組表が公開されていたのでした。

見てみると、北は北海道稚内市から、南は沖縄県糸満市まであるわあるわアニラジ番組が。しかも、そこから各局のホームページへ飛んでみると、地元まで行かなくてもインターネットでラジオを聴けるじゃないですか。さらに調べてみれば、もっとたくさんの局でも放送されていることを知って、それ以来コミュニティFMでもアニラジ番組を聴くようになり、独自に番組表を作るようにもなったのです。

2022年春現在は、およそ178番組が放送中。そのジャンルも多岐にわたっていて、アニソン・ゲームソングだけでもひたすら流す番組にリクエスト番組、パーソナリティさんのチョイスで構成する番組があったり、その地域に住んでいるパーソナリティさんがサブカルチャーについて語るトーク番組や、声優が出演するトーク番組があったりと、本当に多種多様。放送枠も局のほうからブッキングしたり、逆にパーソナリティや事務所側が番組枠を購入して放送したりと様々ありますが、今回はどういう番組が放送されているのか、過去に放送されていた番組も併せていくつか紹介していきたいと思います。

■声優がパーソナリティを担当している番組

• お台場レインボーステーション 國府田マリ子のレインボービーム!!
  (全国・MUSIC BIRD：國府田マリ子さん)

• Come On A My House
  (茨城県つくば市・ラヂヲつくば：氷上恭子さん、三好りえさん)

• LOVETRADIO
  (神奈川県横浜市中区・マリンFM：榊原ゆいさん、藤崎紗矢香さん)

• 三上枝織と山本希望のかだれ！あずまし列島
  (青森県弘前市・FMアップルウェーブ他：三上枝織さん、山本希望さん)

• 中原茂 ただ風の中で
  (北海道帯広市・FM JAGA：中原茂さん)
  etc.

まずは2022年春現在、声優さんがパーソナリティを担当されている番組から。その地域に地縁のある声優さんや、放送局と縁があったりする声優さんが番組を担当されているパターンが多いです。

「國府田マリ子のレインボービーム!!」は、2010年秋から第3金曜日に生放送されている番組。「國府田マリ子のGM」や「國府田マリ子のCome on FUNKY Lips!」を彷彿とさせる、往時と変わらない緩急自在な國府田さんのトーク番組です。こちらは「ミュージックバード」(※1)の番組供給を受けていて、放送枠が設定されている局であれば全国的に聴くことが可能。また、Youtubeでも生配信とアーカイブを楽しむことができます。

出身地を大々的にフィーチャーした番組としては「三上枝織と山本希望のかだれ！あずまし列島」があり、こちらは青森出身の三上さんと山本さんが週替わりパーソナリティを担当していた青森応援番組「勝手に!!青森侵略計画」をリニューアルした全国展開版となっています。お二人による青森トークを始めとして、各都道府県のリスナーから募集したご当地話や、ローカルタレントさんによるミニコーナーなど内容は盛りだくさん。青森県弘前市の「FMアップルウェーブ」さんと五所川原市の「G-Radio」さんの他、岐阜県美濃加茂市・可児市の「FMらら」さんでも放送されています。

他にも、若手の声優さんによる番組なども全国各所で放送されていたり、声優科がある専門学校による番組もあったりと、声優さんが関わっている番組は数多く存在します。

■かつて放送されていた声優番組

• はみだし金沢王国
  (石川県野々市市・えふえむ・エヌ・ワン他：広井王子さん、横山智佐さん、千葉繁さん)

• 声旬！

  1. FM鷲ノ繪(鷲崎健さん、中村繪里子さん)

  2. 週刊ロクエヌ 編集長は佳村はるかラ・ジ・オ(佳村はるかさん)

  3. 諏訪彩花のざっくば☆らん(諏訪彩花さん)

  4. Lynnのマイペー素な感じで。(Lynnさん)
     (以上、長野県佐久市・fmさくだいら)

• る～りぃ♡み～な ukiuki ルミナス
  (全国・MUSIC BIRD：青木瑠璃子さん、髙橋ミナミさん)

• 中村繪里子 キラとき☆
  (全国・MUSIC BIRD：中村繪里子さん)

• radioclub.jp
  (東京都葛飾区・かつしかFM他：
  綾見有紀さん→髙野麻美さん→長久友紀さん→秦佐和子さん→田中あいみさん→篠田みなみさん→高田憂希さん→桑原由気さん→白石晴香さん→藤田茜さん→森永千才さん→小野早稀さん→深川芹亜さん→古川由利奈さん→古賀葵さん→大野柚布子さん 以降AM神戸へ転出)

• 絵空事計画
  (埼玉県朝霞市・すまいるエフエム：津久井教生さん)

• キートン山田のゆっくりいそごう
  (静岡県伊東市・FMなぎさステーション：キートン山田さん)
  etc.

※付帯資料として、終了番組の一覧もご案内いたします。

時を遡ってみると、1996年にはコミュニティFMでアニラジ番組が放送されていました。「はみだし金沢王国」は、石川県野々市市(当時は野々市町)にある「えふえむ・エヌ・ワン」さんで放送されていた1時間番組で、パーソナリティは広井王子さん、横山智佐さん、千葉繁さんと、当時文化放送で放送されていた「広井王子のマルチ天国」でおなじみの顔ぶれ。最盛期には18局ネットで放送されていた模様で、当時パソコン通信(※2)で紹介されていたこともあって聴きたかったのですが、ものの見事に放送エリア外で聴くことができず、悔しい思いをしたのでした。まだまだ、サイマル放送の影も形もない時代だったのです……

長野県佐久市にある「fmさくだいら」さんで編成されていたコンプレックス枠「声旬！」では、1時間の枠内で3つの番組が放送されていて、fmさくだいらのスタジオでも公開収録を行ったり、地元の新聞でも採り上げられたりと人気の番組でした。その中で「FM鷲ノ繪」を担当されていた中村繪里子さん(※3)は、その後ミュージックバードの全国枠でトーク番組「キラとき☆」を担当したり、現在も千葉県八千代市の「ふくろうFM」で朗読番組「繪ほんの中には」を隔週で担当されていたりと、コミュニティFMで多くの番組に携わっています。

もう一つ紹介したいのが「radioclub.jp」。東京都葛飾区の「かつしかFM」さんで放送されていた、基本的に1クール・3ヶ月交代でパーソナリティが代わっていく若手声優の登竜門的番組でした。コミュニティFM時代には総勢16人がバトンを繋ぎ「くわちゃん・モブさんの木曜22時」「radioclub.jp PRO」といったスピンオフ番組も展開。17代目以降はAM神戸へと転出し、その後ラジオ番組としては放送を終えましたが、現在でも「ラジクラ」シリーズとしてニコ生・Youtubeで放送が継続しています。最初は初々しく番組を回していたのが、最終回あたりには自然体でトークするようになるという一種の成長物語的番組でもあったので、いつかまた復活してほしいところです。

コミュニティFMで長らく番組を担当されていた方として、NHK Eテレのパペットキャラ「ニャンちゅう」の担当でおなじみ津久井教生さんがいらっしゃいます。10年以上にわたり埼玉県朝霞市の「すまいるエフエム」さんと、事業母体と送信局が変わった埼玉県志木市の「クローバーメディア」さんで「絵空事計画」というトーク番組を担当されていて、同時に局で朗読部を設立するなど精力的に活動されていました。2019年に番組が終了する頃に体調を崩され、検査をしたところ「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」にかかっていることが発覚。進行性の難病でありながらも、Youtubeの公式チャンネルでかつての番組名「絵空事計画」としてご自身の「現在の声」を届け続けられています。

■アニメ・ゲームetc.に関するトーク番組

• 大林宜裕のオタマニ～オタク☆マニアックス～
  (札幌市白石区・FMしろいし)

• アニDX
  (埼玉県さいたま市浦和区・REDS WAVE)

• 2D♥
  (静岡県富士市・Radio-f)

• 本日発売！カスタード坂口の週刊ラジオアニメッツ魂
  (愛知県一宮市・i-wave76.5FM)

• 週刊アニメ☆ニュータイプ
  (和歌山県橋本市・FMはしもと)
  etc.

こちらは放送局がある地域や、その近隣に在住しているアニメやゲームなどのサブカルチャーが好きな方々がパーソナリティを担当されているタイプの番組です。

「大林宜裕のオタマニ～オタク☆マニアックス～」は、吉本興業(札幌よしもと)所属の芸人・大林宜裕さんによる番組。同じく北海道にある小樽市の「FMおたる」時代から数えて7年以上放送されている長寿番組で、地元でライブイベントなどを開催したり、生放送を活かしてCSRAでのサイマル放送の他にTwitchでも配信していたりと、積極的に様々な展開が行われています。Twitchでは生放送での配信のほかにアフタートークもあり、アーカイブも保存されているので放送を追いやすいのが特徴です。

「2D♥」はアニラジ番組としては希有な夕方2時間半のワイド番組で、タイトルどおり2次元コンテンツのリクエストやテーマトークはもちろんのこと、放送局がある静岡県富士市周辺地域と2次元コンテンツを絡めたコーナーがあるのが特徴。地場産業である製紙業とマンガの関わりや、周辺地域では沼津市の関係者の方を招聘して「ラブライブ！サンシャイン!!」とコンテンツ・ツーリズムについてのトークを行ったりと内容が濃密。リスナー参加型でラジオドラマも制作していて、まるで放課後の部活のような空気を楽しむことが出来ます。

■アニメソング中心の番組

• アニソン店長
  (秋田県鹿角市・鹿角きりたんぽFM)

• あにそん♪
  (埼玉県越谷市・ハローハッピー こしがやエフエム)

• DJ林檎の二次元音楽館
  (埼玉県越谷市・ハローハッピー こしがやエフエム)

• アニソンタイム
  (埼玉県三芳町・発するFM)

• もとラジ！
  (神奈川県小田原市・FMおだわら)

• アニっくま～アニソン満載の120分！～
  (神奈川県海老名市・FMカオン)

• アニソンおとのくに
  (京都府長岡京市・FMおとくに)

• アニソンHOTセレクション
  (神奈川県相模原市・FM HOT 839)

• ミュージックセレクション761
  (長野県安曇野市・あづみ野エフエム)

• アニメ関門文化学園
  (山口県下関市・COME ON! FM他)
  etc.

こちらはおそらくコミュニティFMのアニラジで一番多いタイプの番組。アニメソング・ゲームソング・特撮ソングなどを流す番組ですが、大別して「パーソナリティなしで曲だけを流す」タイプと「パーソナリティありで曲紹介やトークもある」タイプの2種類があります。

「曲だけを流す」フィラータイプの番組は「あにそん♪」や「ミュージックセレクション761」など。「あにそん♪」は時期にもよりますが長時間の放送で、2022年5月現在は3時間ずっとアニソンを流し続けていて、「ミュージックセレクション761」は土曜日が比較的新しめのアニソンを流す「for Young」、日曜日は懐かしのアニソンを流す「 for Nostalgia」と分かれているのが特徴です。

「パーソナリティあり」の番組も様々。「もとラジ！」では毎週ひとつの作品やお題に沿って29分間みっちり曲を詰め込み、時には「魔法先生ネギま！」のオープニング曲「ハッピー☆マテリアル」や「アイドルマスターシンデレラガールズ劇場」の楽曲のように、1曲でボーカル担当違いのバージョンが多数ある曲をズラリと並べたりといったユーモラスな試みも行われています。

「COME ON! FM」さんの開局から20年以上も続く「アニメ関門文化学園」は、ミュージックバードを通じて時差ネットで全国放送されているためご存じの方も多いかもしれません。アニソンシンガーの影山ヒロノブさんと遠藤正明さんによるタイトルコールから「ランティス」レーベルの楽曲紹介や、パーソナリティである「ニャンキー梅教諭」セレクトの楽曲からリスナーリクエストとメッセージ紹介と、こちらもたっぷりの内容。COME ON! FMさんでの本放送もサイマルラジオで聴くことが出来るので、お好みの時間で聴くことができるのがいいところですね。

■ラジオドラマ・朗読を放送している番組

• アニドラファンタジー
  (埼玉県さいたま市・REDS WAVE)

• 真佐比呂のボイスドラマ制作委員会
  (埼玉県深谷市・FMふっかちゃん)

• ぐるっ人川崎
  (川崎市中原区・かわさきFM)

• ドラマチックに灯をつけろ
  (沖縄県那覇市・FM NAHA)

• 繪ほんの中には
  (千葉県八千代市・ふくろうFM)
  etc.

声優さんやパーソナリティさんによるラジオドラマや朗読の番組も、コミュニティFMで放送されていたりします。

放送局のある神奈川県川崎市で活躍している人々の応援番組「ぐるっ人川崎」では、「川崎市都市ブランド推進事業」の制度を活用してのラジオドラマを制作されています。ファンタジー世界の川崎市を舞台にした「Warnder World」では鳥海浩輔さん、鬼頭明里さん、永井真里子さん、増川洋一さん、その未来の川崎市を舞台にした「零れ陽にささやかな願いを」では岡村明美さん、木村良平さん、北原沙弥香さんといった声優陣を迎え、併せて一般の声優志望の方を公募したり、リアルイベントで朗読劇も行うなど積極的な展開が行われていました。

朗読番組からは、前出の中村繪里子さんが担当されている「ふくろうFM」さんの「繪ほんの中には」を紹介。「手袋を買いに」「櫻の樹の下には」といった昔の作品から、「義理チョコはいらない」のような比較的近年発表された作品まで、中村さんのひとり語りで様々な作品が読み上げられています。語り口も落ち着いていたり快活だったり、怪しげだったり厳粛だったりと変幻自在で、同時にテンション高めな中村さんのトークを楽しめるのも面白いところ。高音質版のダウンロード販売や、音声プラットフォーム「Voicy」を活用したアーカイブ配信など、作品や番組を楽しむ様々な方法も用意されています。

■厳密に言うとアニラジではないけど、アニメ・ゲーム色がある番組

• ラジオボンバー
  (東京都調布市・調布FM)

• ランチタイム☆ガーデン 火曜日
  (千葉県木更津市・かずさFM)

• ウイークエンド135 アニゲーいっしょく
  (静岡県熱海市・Ciao!)

• イブニング五條780 「アニメ！声優！大好き！」コーナー
  (奈良県五條市・FM五條)

• AIRA SOUL NIGHT★
  (鹿児島県姶良市・あいらびゅーFM)
  etc.

分類としてはアニラジ番組ではないけど、アニメ・ゲームなどの話題が色濃く出てくる番組や、生活情報番組やワイド番組の中にアニメやゲームなどに関するコーナーを設けているというパターンも存在します。

前者は「ラジオボンバー」で、土曜の朝9時から3時間にわたって放送されているトーク&リクエスト番組です。厳密にはアニラジ番組ではないものの、パーソナリティの林あやさんがアニメ・ゲームを大好きなこともあって結構な割合で話題に出たり、送られてくるリクエストもアニメ・ゲームソングが多かったり、月末のリクエスト特集でもアニメソングに関わる題材があったりと、アニメ・ゲーム色が強めな番組なのです。あと、たまに声優の真田アサミさんが一般リスナーとしてメールを投稿されていることもあったり。

後者は「ランチタイム☆ガーデン」の偶数週の火曜日に放送されているコーナー「実里のアニメ語らせてくださいっ！」や、「ウイークエンド135」で設けられているコーナー「アニゲーいっしょく」のように、アニメ・ゲームなどの話題を取り扱うコーナーを設けているというパターン。番組枠としてではないけど、パーソナリティさんによりこういった話題を取り扱うこともあるのです。

■コミュニティFM局の目玉、特別番組

• ラジオ・スイート　ヤマトよ永遠(とわ)に
  (埼玉県朝霞市・ナナコライブリーエフエム)

• 調布FM アニソン忘年会
  調布FM アニソン特番
  (東京都調布市・調布FM)

• アニソンHOTスペシャル
  (神奈川県相模原市・FM HOT 839)

• アニソンジャック昭和・平成・令和
  (兵庫県三木市・エフエムみっきぃ&加古川市・BAN-BANラジオ)
  etc.

最後に、アニメ・ゲームなどを取り扱う特別番組をご紹介。「ラジオ･スイート　ヤマトよ永遠(とわ)に」はタイトルどおり「宇宙戦艦ヤマト」シリーズのみを取り扱う音楽番組で、ヤマト愛好家の方々とともにマンガ版「宇宙戦艦ヤマト2199」を執筆されている漫画家のむらかわみちおさんをメインパーソナリティに迎え、宮川彬良さんや中村繪里子さんといった作品に携わった方々がゲストやメッセージでヤマトについて語るという濃密な内容になっています。

元々、前身として埼玉県志木市にあった放送局「クローバーラジオ」さんで放送されていたのですが、2019年に停波して一旦終了。この2022年5月に後継の放送局「ナナコライブリーエフエム」さんで復活したという経緯があります。時を経ての復活ということで、今後の放送も楽しみなところです。

調布FMさんでは、年末にその年発売されたアニメソングをオンエアする「アニソン忘年会」が放送される他、不定期的にテーマを決めた別の「アニソン特番」も放送されることがあります。平成最後のみどりの日には「平成アニソン特番」、夏には「真夏のアニソン特番」など、放送時間も4時間から12時間といった大ボリューム。2022年は8月21日(日曜日)に「調布FMロボットアニソン特番」の放送が決定しています。

「調布FMアニソン特番」については、「ラジオボンバー」の林あやさんとともにパーソナリティを担当されている袴田荘之介さんのインタビュー記事が公開されています。番組立ち上げのきっかけや番組、そして地域に対する思いが綴られているので、是非ともご一読を。

■最後に

最初に書いたとおり、コミュニテイFMの可聴範囲は市区町村単位のため、実機のラジオ受信機で聴ける範囲自体はとても狭いです。でも、インターネットでのサイマル放送で全国どこでも聴くことが出来て、それをきっかけにして放送局の存在を知ったり、地元にもコミュニティFMのラジオ局があると知ることができる。実際、災害が発生した際にはコミュニティFMにアクセスしたり、地元の局にダイヤルを合わせるようになったりもしたので、コミュニティFMのアニラジはそういった「知る」きっかけのひとつになり得ると思うのです。

上記で紹介したのは、あくまでも数ある番組のうちの一部。まだまだたくさんの番組が全国各地のコミュニティFMラジオ局で放送されているので、実際に聴いて触れてみるのはいかがでしょうか。それとともに、もし地元や周辺地域に放送局があった場合には聴いてみていただけると幸いです。

※1「ミュージックバード」…CSデジタル放送波を利用し多チャンネルで音楽・音声の配信を行っている事業者。「MUSIC BIRD for COMMUNITY」チャンネルでは全国各地にあるコミュニティFMラジオ局向けの番組配信を行っていて、アニラジ番組もその中に盛り込まれています。

※2「パソコン通信」…インターネットの前身とも言える、PCと電話回線を使用した文字ベースの通信媒体。「Nifty-serve」や「ASCIIネット」のように商業ベースで全国から通信が可能なものから、個人で運営する草の根ネットまで多種多様なものがあり、アニラジに関する情報も様々な場所で交換されていました。特に文化放送は「Nifty-serve」で専門のステーション(番組ごとの会議室(=掲示板)や、専用のチャットルーム)を開設していて「広井王子のマルチ天国」の会議室では「はみだし金沢王国」の情報も触れられていたのでした。

※3「中村繪里子さん」…ゲーム「THE IDOLM@STER」(以下アイマス)の天海春香役やアニメ「宇宙戦艦ヤマト2199」の桐生美影役を演じている声優さん。アイマスの関連ラジオ番組を始めとして「おどろき戦隊 モモノキファイブ」(ラジオ関西)、「ら♥ら★ら♪なかむランド〜Love♥Laugh★Life♪〜」(超!A&G+)、「パワーボイスA」(NHKラジオ第1放送)など多数のラジオ番組も担当されていて、コミュニティFMラジオ局では上記のミュージックバードで放送されていた「中村繪里子 キラとき☆」も担当されるなどラジオが大好きで、しっとりとした喋りからハイテンションな喋りまで変幻自在。「アイマス」ではテンション高めなトークが多いため、他の番組を聴いて驚くリスナーさんもいるとか。