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対話を促進する外来カルテの書き方


■「否定的な体験」を「肯定的な体験」に書き換えること〜


ナラティヴな診療において、患者さんの語りをどのように聴き、それを患者さんの目の前でどのように言語化して書き記すかということはとても重要です。このテーマについて、きちんと話そうとすると30分くらい、文字で説明するとかなりの長文となりそうですが、今日はなるべく短くエッセンスだけ書いてみます。

■ポイントは


・患者さんになるべく自由に語ってもらう。
・医師はあなたの話を、こんな風に聞きましたよということを、患者さんの目の前で視認してもらいながら記載していく。
・患者さんの失敗談とか反省の言葉(ときに言い訳)を聞いた医師は、可能な限り、その内容を「リフレイム」して肯定的な文脈に書き換えながら記載していきます。
例えば、こんな感じ
Pt:今週は自分の誕生日があったり、お友達からスイーツをたくさん戴いたので、太ってしまいました。
Dr:今月は自身の誕生日を多くの友人から祝ってもらったので、会食やスイーツを食べる機会が多かったけれど、とても嬉しいことが多い月だった。体重は少し増えたけれど、A1cの上昇は最小限に抑えることに成功した。

■まとめ


カルテに記載されていく内容を見ながら、患者さんの体験がネガティブからポジティブに書き換えられていくことを願っています。


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