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BtoB×SaaS×CS LightningTalks #6 に行ってきた!

半年ぶりの開催になった、BtoB×SaaS×CS LightningTalksに参加してきました!
半年空いた理由は主催の駒谷さんがアライアンス等でイベントやるのが億劫だったからだそうです。今回からハッシュタグ#BSCSが出来たものの、海外のツイートを拾ってしまうため、絶賛募集中だそうです!

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■概要
日時:2020/01/23(木)19:00〜
場所:Repro株式会社(東京都渋谷区代々木1丁目36-4 全理連ビル 4階)
詳細:https://btob-cs.connpass.com/event/160776/

LT1:テーマ:誰でも出来るカラクリ流サクセスロードマップの作り方

登壇者:カラクリ株式会社 CX Design Team 岸本拓也氏
営業、IT系のアウトソーサーを経て2017/9よりクービック(予約システム)にて、予約システムカスタマーサクセス としてのキャリアをスタート。2019/6よりカラクリに入社。担当:既存顧客対応 / CXチームの仕組みづくり / テックタッチ系施策 など

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カラクリとは?
カスタマーサポート特化型のAIチャットボットサービス。
MRRが高いため、取引先は比較的大手企業が多め。

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そもそもサクセスロードマップとは

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サクセスロードマップの効果

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サクセスロードマップの例
「所属部署の目標」をロードマップ作成のスタートに置いているのがカラクリ流の特徴。
部署の目標、経営目標の握りがないままロードマップを策定すると、担当者の思いだけで走り出してしまい事業目標と乖離が生じ、ある日突然チャーンする自体になりかねない。

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ロードマップ作成のポイント
顧客とCS担当者の共通目標を立てる。ポイントは担当者の部署の上司やも巻き込むこと、当人の口から言わせること。

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自社でやる場合、どこまでやるか。
なんでも請け負わない。出来ること出来ないことの期待値をちゃんとコントロールする。

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パターンに当てはめるのではなく、深掘るためにツールを使っている。

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明日から出来ること
ツールを使わなくても出来る。スプレッドシートで十分。
既存が難しいなら新規から始めるのもあり。

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会場からの質問
Q:営業からの引き継ぎはどうしていますか?
A:上司が出てきやすいのは営業フェーズ。最近、営業時点から目標のヒアリングを行う様にしだした。

LT2:使われる×効果が出る!顧客向けツールの作り方

登壇者:弁護士ドットコム株式会社 クラウドサイン事業部 CSMチーム 武田 法子氏
新卒でリクルートキャリアに入社し中途採用領域における営業/営業企画/商品企画、アペルザ(Vertical SaaS)にてマーケティングに従事したのち、現在クラウドサインのCSMチームでCSのインフラづくり(目標設計、CRM設計、オプションサービス設計、ツール製作等)をしています。

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イケてる新人あるあるな考え方

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結果こんなこだわりのつまったツール(WBS)が出来上がる

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きれいなツール作りすぎると、、、
作ることで達成感を感じてしまう、使い方がわからずコアメンバー以外使わない、、、→結果、誰も使わず闇に葬られる

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そんな末路をたどる理由
→ペルソナと利用シーンが想像出来ていない

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ペルソナ、利用シーンをイメージする

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加えて、使う側(CMS)のことも考える

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顧客、CMSそれぞれの細かいフローを想定しきる。

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結果、できたもの↓

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・未入力が有ってはならない
 →未入力は赤に。赤を埋めてこい、とメンバーに伝える。
・「不要」のときは項目が非表示になる
・シート上にヘルプページのリンクが置いてある→問合せが来なくなる
・フィルターだけの行を作ってわかりやすく絞り込めるようにする
・運用開始日を入れるとすべての日付が切り替わる
・ワークデイ関数で土日をまたいでも営業日が自動で表示される
等々。

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イケてるツールのキモ
どれくらいリアルなシーンを考え抜いたか。

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どんなコミュニケーションツールでも同じ。
考え抜けると、リアクションの良いツールを生み出せる。

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クラウドサインCSMチームの取り組み

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LT3:カスタマーサクセスだけでは実現できないカスタマーのサクセスのために、カスタマーサクセスが取り組むべきこと

登壇者:株式会社空カスタマーサクセス 高原颯起(タカハラソウタ)氏
ウェブ広告の運用コンサルタントを経て、空にCSMとして入社。
◯担当:プレイヤー兼CSチームの責任者として、サクセス支援、アップセリング営業、ヘルススコア設計/運用などに従事。

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カスタマーサクセスマネージャーとは
カスタマーのサクセスのために何とかするのがCSM

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サービスの特徴とCSに求められること
対象顧客少なく、ARPU高め。ハイタッチ中心のアプローチ
売上を左右する商材のため、顧客のレイヤーごとに期待値が異なる。期待値マネジメントが大事。

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セールスに対する悩み

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課題
・共通認識を持てていないこと
・属人的になってしまっていること
・期待値をセールスに依存してしまっていること

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取り組み
プロダクトの認識にずれが無いか確認。
セールス目線に立って苦労を理解する。やむにやまれず行なっていることを知る。

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Tips
キックオフ時に運用体制や価値判断基準、決裁フローの変化の有無等を確認

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プロダクトに対する悩み

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課題
VoCを適切に届けられていない
お互いの考えをすり合わせられていない

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取り組み
とにかくVoCをフィードバック。

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Tips・VoCの集め方
顧客の行動が映像で想像出来るレベルで集める。
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型にはめるのではなく、会話の中で深堀っていく。

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CSは板挟みになりがちだが、逆に巻き込める対象も多いとも言える。

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会場からの質問
Q:オンボーディング等の業務に忙殺されており、VoCを集めるところまで手が回っていない
A:①トップダウンでVoCを拾う ②記入コスト=共有コストをひとつにまとめる

LT4:テーマ:立上げ期のメンバー採用、評価、育成

登壇者:Repro株式会社 Reproweb CSチームマネージャ 駒谷徹氏
株式会社ビービットでカスタマーサクセス、コンサルタントに従事。Repro株式会社でカスタマーサクセス、Reprowebのサービス立上げを担当。2019年は40回を超える面接を行い色々新しい視座が得られました。

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昨年やったこと
1〜4月=奴隷暗黒期
5〜9月=プレイングマネージャー期
10〜12月=割とマネージャー期

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立ち上げ期はとにかく強い人を採るしか無い。
今回は「割とマネージャー期」の話

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活躍するCS人材を獲得するにはどうすればいいか
→採用した後のCS業務をめっちゃ整備する

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逆説のカスタマーサクセス採用
戦略策定と業務改善をめっさやる
採用はマーケティング。ターゲットを定義し、適切な訴求を行うことでしが成功しない。そのために、「戦略策定」と「業務改善」が大事。

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業務改善を採用に活かすまでの例
メンバー同行→成功パターンの抽象化→スキルマップの落とし込み→育成何度を測定。
完全なCSはいない。何かしら育成する必要はあるはず。

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どんな採用の仕方をするか
期待値調整が超大事。誰を採用するかよりどう採用するか。

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元々CSやってる人がCSとして入社するケースはレア。バックボーンによって得手不得手が違うため、内定の前の段階で期待値調整を行う様にしてから、辞退率が減少した。

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LT5:顧客ロイヤルティを高める顧客対応の「い・ろ・は」

登壇者:イタンジ株式会社 ノマドクラウドCSチームマネージャ 竹谷修平氏
イタンジ株式会社にて、自社サービス「ノマドクラウド」のCSマネージャーを担当。CSの仕組み作り、オンボーディング、サポート対応、事例作成など色々やってます。経歴:システムエンジニア(サーバー/ネットワークエンジニア)→プロダクトのマーケ→開発→カスタマーサクセス

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顧客ロイヤリティに関係する活動

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どういう顧客がロイヤリティが高いか?
→良質な支援、良質なサポートを受けている顧客

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自社での導入後の支援の流れ
オンボーディング→3ヶ月ごとに連絡→2ヶ月前に更新連絡
→きちんとやっていてもロイヤリティが低い顧客がいる

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オンボーディング時に顧客のロイヤリティを下げる要因
→顧客に不安やイライラさせる

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「質」をきちんと理解する
方法、仕組み → 建物
人の部分(顧客対応)→ 建物の基礎の部分
人の部分がしっかりしていないとどんなに良い仕組みを整えても駄目。

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過剰なサポートよりも、顧客が求めるアタリマエのことをアタリマエにやることの方が重要。

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ロイヤルティ低下を招く顧客対応
①顧客に解決のために努力させること
②担当とのエクスペリエンスによる低下

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会場からの質問
Q:ロイヤルティを評価するような指標はあるのか
A:顧客に半年に1度アンケートを実施、会社・プロダクト・担当への評価を集計

LT6:SaaS事業者の武器は自社プロダクトだけなのか

登壇者:A1A株式会社 CPO、カスタマーサクセス管轄 松本成行氏
顧客要件定義・CS組織づくり、オンボーディング・サポート対応

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SaaS事業者の困りごと
・現プロダクトのカバー範囲ではないところに困っている
・新規営業時に、競合に有って自社に無い機能を求められる

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背景
自社プロダクトと顧客のシステム導入プロジェクトでGapが発生するため。

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システム導入プロジェクトとは?
企業が課題解決のため、関係者を集めてシステム導入→運用→効果検証を行う

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完璧なシステムは見つからない。
特に、大手企業・レガシー産業はGapが発生しやすい

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スタートアップにとって自社プロダクトとシステム導入プロダクトとはGapが生じやすい。

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Gapを埋める3つのポイント
①プロジェクト自体のスコープを小さくする
勝てる土俵で勝つため、土俵をコントロールする。

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②自社プロダクトでGapを埋めることを約束して開発する
SIerが得意な領域。まともに戦ったら負ける。

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③他社プロダクトや運用代替案と共に解決する

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③は本当にやるべきことなのか?

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その他メリット→SIerは自前で作ることが前提であるため、SaaSを組み合わせる、という思想がない

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まとめ

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LT7:顧客の働き方改革に切り込む、ハイタッチCSの取り組み

登壇者BizteX株式会社 カスタマーサクセス / 広報 稲井 賢希(いない けんき)氏
BizteX株式会社にて、コーディング不要で業務自動化に取り組めるクラウドRPA『BizteX cobit』の、カスタマーサクセスを担当。CSの仕組み設計からオンボーディング・アップセル、エンプラ企業向けハイタッチCS、ユーザー会運営等、色々やっています。

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顧客を動かす施策について

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1年半前の状況
・業界業種が多岐にわたるため、顧客の業務課題を深く理解できていなかった
・RPAの導入、働き方改革自体が目的になり、活用されなかった

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組織をインダストリーカットに再編成
職種別から業界別に再編成

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営業×CSによる商談プロセスの再構築
導入を目的化しないよう、商談フェーズで顧客課題を分解

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キックオフ内容を型化し、先方責任者を交えてプロジェクトと組織設計を行う。

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ボトムアップ×トップダウンの双方向戦術
ボトムアップ戦術=タスクフォースチームの結成
各部署の担当者からなるチームを結成し、担当者が主役になって働き方改革に取り組む

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トップダウン戦術
表彰制度・組織間の成功事例共有

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まとめ

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会場からの質問Q:関係性を築くために行なったこと
A:ハイタッチでアプローチ、訪問時に顧客とプライベートの話をするなどして関係性を築いた
Q:インダストリーカットでうまくいった理由
A:注力した2業界が有ったため。
Q:顧客の業務を理解するために行なったこと
A:顧客からヒアリング→社内共有を地道に繰り返した

まとめ、感想

LTのまとめって難しいな。。苦笑

久しぶりに開催されたBtoB×SaaS×CSでしたが、熱量は変わらず、ハッシュタグが用意される、スポンサー企業が増えるなど、パワーアップした感あってほっとしました。正直、イベントまとめnote書いた時は、このまま開催されないんじゃないか、、?!とすら思ってましたごめんなさい。

数あるCS系イベントの中で、BtoB×SaaS×CSが唯一LTに特化したイベントなので(多分)、名を売りたい、経験値積みたい、とりあえず話たいことがある、etcなCSMが初めてプレゼンする貴重な場として、運営の無理のない範囲で定期的に開催して貰えると良いな、と思いました。

今日の各社のLTに共通していて、尚且つ明日から取り組めることは、顧客とどう向き合うべきか・現状の向き合い方は本当に最適なのかを見つめ直した上で、最小限のリソース(=CMS一人)で最大限の効果が得られることを行動に移す、っていう、当たり前のことを当たり前にやるってことなんだろうな、と思いました。それが一番難しい。。


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