山際 認 / 建築家

株式会社アイエムエー都市建築研究所 代表取締役  プロジェクトのこと。コンペに応募した…

山際 認 / 建築家

株式会社アイエムエー都市建築研究所 代表取締役  プロジェクトのこと。コンペに応募した作品のこと。  旅の思い出。ネコ🐈のこと。 など http://www.ima-aa.co.jp  @i.m.a.architects_associates @spicy.1951

最近の記事

フェルミニ サン・ピエール教会 - 2

フェルミニ サン・ピエール教会は、独特な形態を形成しており、 この異様なフォルムの外部には、雨樋・トップライト・庇等の機能が意味深く配置されています。 内部に入ると、高い天井には満天の星空が広がり、月に見立てたトップライトや流れ星が現れ、又、壁と天井の境目には、スリットとライトで地平線が現れ、大自然の壮大な空間が演出されています。 フィルミニ-ヴェール全体がフランスの「建築都市風景遺産保護地区」に指定されています。

    • フェルミニ サン・ピエール教会 - 1

      Église Saint-Pierre de Firminy - Le Corbusier リヨンから南西に電車で約1時間半の距離にあるフェルミニは炭鉱で栄えた町で、その衰退後の再開発で多くの建物が建てられました。 このフェルミニ サン・ピエール教会もその中の一つで、コルビュジェの没後、弟子達により建設されました。 周囲から良く見える位置に配置されたこの建物は、宗教建築と言うよりも、宇宙に向かって交信しているかのような未来的な感じを受けます。

      • ブリオン家の墓-2 - Tomba Brion

        カルロ・スカルパ(Carlo Scarpa)は、作品はあまり多くはありませんが、日本の建築家の中では熱狂的な支持者が多いです。 その作風が日本建築の繊細な納まりに通じるところがあるためだと思います。 スカルパはブリオン家墓地の完成を前に日本で事故死してしまいました。 スカルパ本人の墓もブリオン家墓地に隣接してあります。

        • ブリオン家の墓-1 - Tomba Brion

          1978年に完成したイタリア北部のブリオン家の墓は、ベネチアから車で約1時間半の田園地帯の真ん中に、周りと溶け込むようにひっそりと建っていてます。 視認するまで少し時間を要しました。 設計はベネチア生まれの建築家カルロ・スカルパ(Carlo Scarpa)です。 続く

        フェルミニ サン・ピエール教会 - 2

          トーレ・アグバール-2 - Torre Agbar

          トーレ・アグバールは、フランスの建築家 ジャン・ヌーベル(Jean Nouvel)が設計した建築物です。 ガラスのルーバーで覆われおり遠くから見える赤色のグラデーションに興味をそそられ近づいてみると、色つきのルーバーでした。 気温の高い地域なので日よけ装置が充実していて、中に入るとかなり暗いイメージがあります。

          トーレ・アグバール-2 - Torre Agbar

          トーレ・アグバール-1 - Torre Agbar

          トーレ・アグバールは、フランスの建築家 ジャン・ヌーベル(Jean Nouvel)が設計した建築物でバルセロナのディアゴナル通りの交差点にある超高層ビルです。 バルセロナの街のどこからでも見えるこの建物は、ダウンタウンから少し離れた場所にあり、現代版サクラダ・ファミリアの様でもあります。

          トーレ・アグバール-1 - Torre Agbar

          コロニア・グエル 地下聖堂 -2

          アントニ・ガウディ Cripta de la Colonia Guell 建物全体を支える石の柱は、上部に厚さ5cm程度の鉛が配置されていて、気温差による鉛の膨張収縮で建物全体がそれに合わせて動く仕組みで、気温の高い地域の換気・通風に配慮した計画です。 全体は自然にある型をモチーフにデザインされていて、荒削りの石の柱や小鳥のくちばしに似せたアルコーブ、また、ステンドグラスがはめ込まれた窓は、開くと蝶々が止まっているように見えます。 コロニア・グエルは、事業の繊維工場を中

          コロニア・グエル 地下聖堂 -2

          コロニア・グエル 地下聖堂 -1

          アントニ・ガウディ Cripta de la Colonia Guell バルセロナから電車で30分程度のひっそりとした郊外 サンタ・クローマ・ダ・サルバリョーに建っている教会です。 ガウディが独自の方法で構造力学的に実験をした形で、その実験の様子が、屋根裏部屋に展示してあり、管理人らしき老人が声をかけてきて進んで案内してくれました。 周囲は人気もなく寂しい街で、当時としては珍しい外国人の見学者だったのかも知れません。 実験結果の完成形ではなく、上層部が未完の地下のみ

          コロニア・グエル 地下聖堂 -1

          サグラダ・ファミリア - 2

          アントニ・ガウディ Sagrada Família 地下には石の加工所があり、模型にあわせた実物大の石が製作されていました。 30数年前は見学者がまだ少なかったせいか、地下ので作業していた職人さんが熱心に説明してくれました。 完成形も、見に行きたいです。

          サグラダ・ファミリア - 2

          サグラダ・ファミリア - 1

          アントニ・ガウディ Sagrada Família 現在、東京国立近代美術館で『ガウディとサグラダ・ファミリア展』が開催していますので、三十数年前に訪ねたサグラダ・ファミリアを思い出しています。 彼の代表作の一つですが、 ガウディは2人目の設計者として引継ぎました。 ガウディの没後100年の2026年に完成予定の発表がありましたが、工事は遅れている様です。 ガウディ特有の自然で優しいフォルムですが、いたるところに緻密なアイディアが施されています。 美しい鐘塔は、共鳴ボッ

          サグラダ・ファミリア - 1

          エルプフィルハーモニー・ハンブルク -2

          Elbphilharmonie Hamburg この建物は既存の煉瓦作り倉庫の上にまるでガラスの王冠のように大きなスリットを開けて、乗っています。 外壁のガラスには凸凹の綾がほどこされていて、また不定形の開口部と合わさって、 建物全体に光の具合による様々な表情を演出する工夫がなされています。 既存の建物との間の大きなスリット部分がメインのエントランスになっていて、ラウンジやカフェもあり、そこからデッキに出るとハンブルグ全域を望む事ができます。 内部は矩形の部分はあまりな

          エルプフィルハーモニー・ハンブルク -2

          エルプフィルハーモニー・ハンブルク -1

          Elbphilharmonie Hamburg エルプフィルハーモニー・ハンブルクは、ハンブルグの南に流れるエルベ川に面した倉庫街の埠頭にある既存の倉庫の上に建てたコンサートホールです。 一部には都市型ホテルも入っていて、ハンブルグの新しい文化芸術の中心になりそうな地区で、アクセスは海と陸の両方からできるようになっています。 私は劇的な出会いを期待して、海から船でアクセスしました。 空が力強い雲に覆われ、激しいシチュエーションだったので、想像どおりの出会いができました。

          エルプフィルハーモニー・ハンブルク -1

          Christian Dior Designer of Dreams

          クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ Christian Dior Designer of Dreams 東京都現代美術館で開催しているクリスチャン・ディオール展を見てきました。 展示デザインが面白いという前評判につられていきましたが、展示内容のためか鑑賞者はほとんどが女性でした。 展示デザインはOMA関係者の様で、流石に斬新で最新技術を駆使した盛りだくさんな内容には強い衝撃を受けました。 建築に携わっている方々はには、ぜひ見に行ってほしい展示内容です。

          Christian Dior Designer of Dreams

          ファフェの石の家 

          Stone House / Casa do Penedo ポルトから北東へ車で50分程度の街、ファフェ(fafe)の小高い山の上に自然の大きな岩の隙間を利用した建物があります。 地元の建築家(ギマランイス / Guimarães )の別荘として建てられたもので、訪れた時はオフシーズンで住人はおらず、側にある風力発電の風車だけが奇妙な音を出していました。 周囲は風が強く樹木も無く、大きな岩が点在するだけの山の頂上です。 オフシーズンのためか、住人の居ない半分自然の岩の建物

          ファフェの石の家 

          カンピ礼拝堂

          カンピ礼拝堂 / Kampin kappeli カンッピ・チャペル・オブ・サイレンス / Kamppi Chapel of Silence ヘルシンキの街で偶然見つけた、木製のオブジェ。 中に入るとそこは小さな礼拝堂でした。 カンッピのショッピングセンター近くのナリンッカ広場の一角に位置します。 デンマークは古くから木造船の技術が高く、又、材料の木材が豊富に取れる事から、家具等にも多く木が使われています。 それらの技術と材料を駆使した、街中の道端礼拝堂です。 この小さ

          ユニテ・ダビタシオン 2/2

          遅くなりましたが、本年もよろしくお願いいたします。 暮れにUPした、ユニテ・ダビタシオンの続きです。 内部に入ると広い吹抜のコミュニティ廊下と、それに面してラウンジやショップなど、2層分の共用機能が配置されています。 また、屋上にもプールや展望ラウンジなどのコミュニティが計画されています。 弊社広報 担当者より 竣工から70年たった今も大事に使われているなんて、素晴らしいです。 私も、そんな建築を作れるように励んて行きたいと思います。

          ユニテ・ダビタシオン 2/2