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明治から続く靴作り『ムーンスターから学ぶ 足を知って靴を履く展』

福岡・八女の地で地域のお品を扱うお店「うなぎの寝床」さんで、1月11日(金)から1月27日(日) まで、ムーンスターさんの企画展『ムーンスターから学ぶ 足を知って靴を履く展』が開催されています。

本イベントは、日本人の履物を考え続けて140年が経過したムーンスターさんの靴へのこだわりが見れるというもので、1873年に創業した足袋専門店「つちやたび店」をルーツに、現在までの靴作りへの思いが見ることができる展示イベントとなっています。

代々継承されて今日までとられた足型のデータは累計約26万人分も測定されており、今回の展示では職人技が活きるものや人間工学に基づいた技術など、久留米の地を拠点に靴を考え続けてきたムーンスターさんの様子がたくさんわかるようになっているのです。

会場となる旧寺崎邸2階の会場では、ファインバルカナイズ、ダイレクトインジェクション、ジャガー、シナジークラフトといった、4種類の定番靴についての解説、展示販売がなされていました。

後ろの服とのコラボで作られているというスリッポン。ほとんどが一点物らしく、カラフルな色合いが可愛いです。

お馴染みの久留米の工場で作れているというスニーカー。シンプルさがいいですね。

70年代くらいに作られていたというジャガー。今のお父さん世代の人には懐かしく見れるクラシックなものらしいです。ぼくは個人的にこれが一番お気に入りで、おしゃれだなと思いました。

こちらの2つは佐賀の工場で作られているらしく、ムーンスターさんは佐賀にも工場を持っているのは驚きでした。ソールの部分は普通の革靴とは違い、日本人の足型に合わせて作られているそうで履きやすいとのこと。また、革の製品なのですが特殊な技術により重量も軽くなっていて、片手で持っても重さを感じませんでした。

注目はこちらのスニーカーとサンダル。こちらはソールの部分を大量生産ができるように考えられているらしく、小学校で使う上履き(懐かしい)などをたくさん製造しているムーンスターさんだけに流石だなと思いました。

実際に使っている金型も置いてありました。重厚そうな型だけあって初期投資などのコストはまあまあかかるらしいのですが、これのおかげで大量に作られていて私たちに届けられているようです。ゴムの素材も置いてあってレアで見れてよかったです。

最近では去年の10月に東京の一等地銀座に旗艦店『MOONSTAR Factory Ginza』をオープンするなど、久留米の地から活躍を続けるムーンスターさんの靴の歴史は沢山の技術と継承が詰まっていて、見ていてとても面白かったです。また同じく筑後地方の八女で知るというのはいいイベントだと思いました。運営の方にも詳しく教えてもらってありがたかったです。

日本人の履物をいつまでも追求し続けているムーンスターさんの展示イベント。ぜひ、そんな企業が誕生した筑後の地で見に来てはいかがでしょうか。

(大坪 磨亜久)

【ムーンスターから学ぶ 足を知って靴を履く展】
会期:2019年1月11日(金)~2019年1月27日(日)
会場:うなぎの寝床 旧寺崎邸2F
(福岡県八女市本町327)
営業時間:11:30-18:00
休み:火曜・水曜
お問い合わせ:0943-24-8021