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古参と新参者に軋轢ができるday30サリア〜ポルトマリン(+22Km/674Km)/総務課長も歩いてスペインを横断しよう

この日から巡礼者が激増したのですが、歩きタバコをしている人がいたのにはさすがにビビりました。

こんにちわ、相馬と言います。
昨年(2022年)、スペインの巡礼の道を1ヶ月ほど歩きました。

サンチアゴ・デ・コンポステーラの巡礼では100Km以上歩くと巡礼証明書をもらえるため、110Kmちょっとの所にあり、大きめで鉄道も通るサリアという町から歩く人がとても多いです。一説には巡礼書をもらう人のうち7割がここから歩くとか。

巡礼(というか、ロングウォークは)だいたい10日くらい歩くと辛さ(先行き不安、節々の痛み、マメなど)が激増するのですが、サリアからは4,5日で行けてしまうため、観光の延長で来る人も多いです。そういった人たちの多くは配送サービス(宿から宿へと荷物を送れる)でスーツケースを送りながら、歩くときはデイパックだったりします。(それは巡礼とは言えないということか、2023年からスーツケースの配送は禁止になったそうです)

この日のルートに「あと100Km」の標識があるのですが、ずっと歩いて来て「10日超えの辛さ」を味わった人たちにとってはとても意味のあるものである一方、サリア組からしたらたったの17Km通過地点。友人のヴォルフガングは「あの標識を無視するんだぜ!?考えられないよ!」とご立腹。ヴォルフガング以外もみんな「あんな荷物でちょろっと歩いてるやつと一緒にされたくない」「あいつらの予約で宿がいっぱいだったら悲劇だ」と袋だたき。

私も、小さい荷物でわちゃわちゃしながら歩きタバコしてたイタリア人女性グループ(若い子からおばさんまで)には「それはないだろ。。。」と怒り。

ただ、これは組織における「古参と新参者の争い」という見方も出来て「新しく入った奴らはわかってない」「昔からいる人たちは徒党を組んでてやだ」みたいなことはありがち。「新参者は古参のこれまでのストーリーを尊重すること、古参は新参者の思いを尊重すること(4,5日で100Km超を歩くのも普通なら苦行なので)が必要かな」なんてことを考えるのでした。


2022年9月17日のメモ

  • とうとう残り100Kmを切る。

  • 水曜にゴール予定。宿は全ておさえたので安心。

  • そろそろ終了後を考える。(延長戦として大西洋まで歩き、その後はドイツに飛んで日本代表を見るなど)

  • 人が数倍に増えたのに、偶然、宿に友達が大集合。トマス(57歳。スウェーデン)、ヴォルフガング(46歳。オーストリア)、スンジュ(?、韓国)

  • オーストリア人はほとんどの人がサウンドオブミュージックを見てないらしい

  • タバコ吸いながら歩く人発見(イタリア人)


だいぶ痩せた。お腹が出てない。
霧のサリアをスタート。
町中にお馬さん。
絶妙なタイミングで誰もいないところをゲット。
代わる代わるテンションの高い人たちが写真を撮っていた。
人が多い!
全体に超軽量荷物。これまで見たことのないデニムな人も多数。
(デニムは洗うとぜんぜん乾かないので絶対にありえない)
この橋を渡るとサリア終わり。
この人は前から歩いてる人。
その前はサリア組だろう。
一つ目の村。お土産品屋の充実度が違う!
とはいえ景色はいつもすばらしい。
雨が多い地方に入ったので、霧や雲が。
からっからの大地からの日の出とは一線を画す、霧と雲と日の出。
はい。マイケル。
とても人気のあるお馬さん。
人気がわかっているのか愛想がいい。
この畑と道の間の石垣がこのあたりから出てきた気がする。
そして、あきらかにこのあたりから出てくるのがこれ。
オレオという高床式の倉庫。
こっから最後までずーっとめっちゃある。
石造りの家なのだが、なかなかに複雑なフォルム。
また、オレオ。
あじさいは初夏のように思うのだが、
いろいろある。
ひさびさの木のトンネル。
牛さんも健在。
もはや城のようなお墓。
Fiatもトラクターを作っていたとは。
ロゴからして70年代か?
カクカクなのはそのころのFiatの車にも共通する。
噂の100Km標識(モホンという)。
もう、うれしくて画角を変えて何枚も写真を撮った。
全く記憶にない道だが、ここも秋の風情。
畑と道の石垣は続く。
これがイタリア女子集団。
そもそもすごいうるさくて興ざめ。
さらに歩きタバコ。
プリプリしてるうちにこの日の目的地ポルトマリンが見えてきた。
えらいたくさんの人(ここには写ってないが)でジャガイモを収穫してた。
優しい気持ちになる風景。
ポルトマリン名物の細い下り道。
この人達もイタリア人でうるさかったなぁ。
いまや、観光地で世界一うるさいのは中国人ではなくイタリア人だと思う。
(たぶん、昔からうるさかっただろうからトップに返り咲きと思われる)
この橋が頼りない感じでおそろしかった。(高所恐怖症)
普段はもっと水位が高く、そこまで高い所な感じがしないらしい。
ポルトマリン名物の階段。写真を撮っているのはメキシコ人のご夫婦。
すごいゆっくりだからいつも早く出てて、でも着くのは同じくらい。
英語が話せないからちゃんと話はできなかったけど、いつもニコニコした感じの良いご夫婦だった。
町のメインストリートを上っていくと、
これまた名物の教会。面白い形だ。
これのために歩いてる。
スンジュ(日本在住経験のある韓国の青年。私はマブダチと思ってる。)発見。
ベロニク発見。
クールな美女で、トリアカステーラあたりからヴォルフガング(私の仲良しのオーストリア人)と急接近してた。私は何かあったとふんでいる。
左からスンジュン、スンジュ、ベロニク、ヴォルフガング。
お友達ほぼ全員集合。
ほぼ記憶にないピザ。
アメリカ人のジョーを見つけてしゃべったのだが、それもぜんぜん覚えてない。
この後、すげー酔っ払って宿に帰り、一目散にベッドに入って寝てたらしい。
次の日「大丈夫だったか?」と皆様にご心配いただく。
30日目、終了。

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