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タクシーに乗りこんで「前の車を追ってください」と言った。興味本位の暇つぶしだった。前の車は何もやましいことはないとでもいうように平凡な道を平凡なスピードで走っていたが、ほどなくしてふわりと浮かび上がり満月に向かって飛んでいった。

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