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歌と健康

私は合唱指導は23歳の時から本格的にスタートしました。
今年で16年目です。

アマチュアさんの合唱団なので、殆ど(全員?)が私より年齢が上の方々です。最高年齢は100歳!!!
毎週木曜日の練習に参加されています。

コロナが流行する前は、90歳代の方も多く在籍されていました。
80歳代の方も含めて、10名以上はだったように思います。

そんな皆さん、殆どの方が足腰も元気でいらっしゃいます。物忘れもなく、いつでも元気なお声でお話されています。
駐車場に車を停めて扉を開けば、2階から大きな笑い声が毎週響くのです。

新年会をすれば、みなさん瓶ビールをたしなまれます(笑)よく食べますし、よく喋ります。

とにかく合唱団にこられている方はみなさん元気!!

その理由は沢山ありますが、合唱を続けられているというのは大きい理由だと思います。

歌う事が、なぜ健康と関わっているのか?
というと、まずは呼吸です。

合唱団では発声を最初に行いますが、その際には呼吸トレーニングを必ず入れます。呼吸に関わる筋肉をしっかりとほぐして、呼吸をしやすくします。しっかりと呼吸筋を働かせることで、筋肉が固まりにくくなります。そして、全身に酸素がいきわたりやすくなります。

そして、歌う為に舌や表情筋などの顔周りの筋肉もよく使います。特に舌を使うということは、誤嚥防止に繋がります。下には7つほどの筋肉があると言われていますが、それらの筋肉を使うことで噛む力が向上したり、日常の会話の中でも舌を使いやすくなります。

そして、歌うということは様々な脳の部位を使います。楽譜をみて、何の音か考えて、その音に合った声帯周りの筋肉を使い、周りの声を聴いたり、指揮者の指示を理解したり、より良い声を出す為に神経を使います。少し難しいことをすることで、脳は活動的になります。

そして何より・・・・

仲間と一緒にいることです。

1人でするよりも、大勢でする方が何倍も楽しくなります。歌う喜びは勿論ですが、それ以上にみんなに会えることが嬉しかったり、自分が社会のどこかに属していることが存在意義になったり。

「歌いに来てるのか喋りにきてるのか、どっちなんですか!」(笑)

と、何度も笑いながら言っていました。
休憩時間はいつも大幅にすぎますし、歌っている時よりも生き生きして大きな声がでています(笑)

私はそれでいいと思っています。

音楽はそれ自体に意味のあるものです。それだけでなく、「音楽を通じて」様々なプラスの影響があるというのが、音楽の強みでもあります。

レッスンにおいても、授業においても。
私は音楽指導をすることは当然ですが、それ以上に音楽を通じてこの人に何を得てもらおうか?何を得たいと思っているか?どんなプラスを与えることができるか?どんなプラスを感じてもらえることができるか?
を考えています。

合唱団の方々にとって、歌はみんなと繋がる大切な共通項なんだと実感しています。そして、その繋がりが健康に結びついている、素晴らしい循環だと思います。

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