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秘湯と気功でつづる七十二候|虹蔵不見 (にじかくれてみえず) 11/22~11/26頃

曇り空が多く、虹を見かけなくなる頃。
今回の候は、清明の末侯(4月上旬)の「虹始見 (にじはじめてあらわる)」と対になった候です。日差しが弱まり、空気が乾燥するこの時期は虹が見えたとしても、ぼんやりとしていてすぐに消えてしまいます。

神代(かみよ)の昔、
須佐之男命(すさのをのみこと)の
あまりにひどいいたずらに
怒った天照大御神(あまてらすおおみかみ)は
天岩戸(あまのいわと)にお隠れに
なってしまいました。

誰もが知る古事記のお話しです。

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このお話しと
今日の虹が隠れ見えなくなる話。
似ていると思いませんか?

太陽神の天照大御神の光と
七色の虹の光。
どちらも
美しいものが
すーっと
隠れて見えなくなる・・・。

なんだかとってもおもしろい!

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隠れる、収めるというのは
気功の収功も少し似ている気がしますよ。

収功はとても大切で、
どんな気功法でも
必ず最後に収功をして
エネルギーを下丹田に収めます。

そう
天照大御神や虹が
すーっと岩戸に入っていったように
最後、収功で気功で得たエネルギーを
下丹田に収めるのです。

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ちなみに、
丹田とは
気が集まるところです。

丹田には
上丹田(額(第3の目))
中丹田(胸(壇中))
下丹田(臍下三寸)
の3つがありますが

私は
丹田と「田」がつく、
エネルギーを収めるところは
下丹田のみで
上丹田、中丹田は
正確には
上丹、中丹
というと習いました。

その理由は
わからないのですが、

下丹田の位置する場所には
先天の精が宿る腎があり、
そのエネルギーの大本に
宇宙からのエネルギーを収める
ということではないかな
と私なりに思っています。

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人は、
持って生まれた
「元の気」、「元気」があり、
その「元の気」は決まった量しかありません。
そして、元の気を使い終わたったら死にます。

気功は
持って生まれた「元の気」を
なるべく使わず、
そして
宇宙、自然から
気、エネルギーを取り入れ
ためる方法です。

毎日少しずつ、少しずつ
下丹田にためていきます。

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太陽神の天照大御神は
岩戸にお隠れてしまうと
世の中は真っ暗になってしまうぐらい
大きなエネルギーをお持ちでしたが、
私たちが気功で日々収めるエネルギーは
本当に僅かなエネルギーです。

でも毎日、毎日
コツコツとため続けていくと
きっと良いことがある。
そう信じています。


天照大御神は岩戸の中で
何をしていたのでしょうね?

きっと祈り、瞑想を
していたのではないかなぁ。

天照大御神が岩戸にお隠れになったのも
ちょうど今頃の季節ではないでしょうか。

須佐之男命が育てた稲を荒らた。。。
というところから
勝手に想像しただけですけど。

でも勝手に今の季節と考え、
天照大御神と同じように
これから冬にかけて
岩戸に籠り
祈り、瞑想し
下丹田にエネルギーをたくわえる、
という想像は
ちょっと楽しい。

でもこの下丹田。

私が心から尊敬している
気功の先生ですら
50年、60年気功を
やり続けてきてやっと
「下丹田の意味がわかった!」
と叫ばれたぐらい
この下丹田の意味を
本当に理解するのは
難しいことだと思います。

でも、だからこそ
信じて、
やり続けているのだと思います。

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虹は空気中の水滴に
太陽の光があたって
反射してできます。

なので、
陽の光が弱まり、
空気も乾燥するこの季節は
虹が出来にくくなるそうです。

でも来春、
陽の光が再び強まり
瑞々しい季節になったら・・・。

天宇受売命(アメノウズメ)のごとく
踊るぞ、踊るぞ!

秘湯と気功に感謝を込めて。