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秘湯と気功でつづる七十二候|水沢腹堅 (さわみずこおりつめる) 1/25~1/29頃

厳しい寒さで沢の水さえも凍る頃。
最低気温を記録することが多く、一年で最も寒い時期といわれています。池や沼の水面は凍り、氷点下に達する地域も多くみられます。

寒い日が続きますね。
近くの池の水も凍っています。

山の中の一軒家なので
駒の湯では
水も電気も自分達で調達しています。

電気は自家発電。
水は地下水。

でもそれは今の話で
私が嫁いだ頃は
電気はなくランプのみ、
水は沢の水を使っていました

*余談ですが、補足までに・・・。
 今、自家発電の電気を使っていますが
 それは冷蔵庫など必要最低限の
 電気の分のみですので
 基本的に今でも明かりはランプです。

沢の水は美味しいです。

でも、美味しく飲めるようにするには
不純物を取り除いたりと、
いろいろ、裏の作業が大変なのです。
でも都会育ち私は
そういう作業が本当に苦手で・・・。

作業していて、何か見つけるたびに
きゃーっとか
わーっとか
叫んでいました。

でも、
当たり前ですが
だ~れも、
助けてくれないのですね。

しまいには
駒の湯一代目の義父に
「うるさい。
 いちいち黄色い声上げるな!」
と叱られる始末。

おかげ様で
女将としてたくましく育てられました。

なので、今でも
「沢の水」と聞くと
胸がきゅんとします。

この時期、
池の水面は凍りますが
底の水は凍らず動いています。

なんだかこれって
瞑想みたいだなって思いました。

よく
「瞑想しようと思っても
 雑念ばかりが浮かんできて
 瞑想ができない」
という声を聞きます。

それは当たり前です。

身体が動かないと、頭が動く。
身体を動かすと、頭が動かない。


そういうものだからです。

瞑想のように、
身体をじっと動かさないでいると
雑念がどんどん湧いてきます。
それでいいのです。
そのまま
湧いてくるままにすればよいのです。

昔の記憶や、感情など
頭が勝手に動いて
どんどん湧き出てきます。
それを、そのまま
好きなようにさせて
出し切ってしまえばよいのです。

そうして
全部出し切ってしまうと
寝ているのか
起きているのか
わからないような状況になります。

そのまま、ぼーっ。

そうしていると、終わった時、
頭も身体もすっきりとするのです。

私は、この、
頭の中の諸々のことを出し切る、
ということは、
執着を出し切る、
執着をなくすことではないかなっと
思っています。

執着があるうちは
あるがままの自分自身を
観ることができません。

自分に正直になれていないのだと思います。

でも執着をなくし、
自分に正直になると
自分の本当の姿、
正体(しょうたい)が
見えてきます。

そして自分の正体、
あるがまま、ほんとうの姿で生きていると
古脳の力、命の力が
強くなるのだと思います。

気功は
自分の命を強くする手段
だと私は思っています。

周りを気にし、
周りに合わせていると
自分のこと、
自分の正体がわからなくなります。

やっぱり
痛い時は痛いと、
怖い時はきゃーっと
言わなくっちゃ。

たとえ、
「うるさい!」
と叱られても(笑)。

秘湯と気功に感謝を込めて。