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年金のことを知る機会

お客様と年金のお話をしていて思うことがあります。
多くの方が老齢、遺族、障害それぞれの年金を請求するときになり、初めて内容に触れ、疑問や納得いかない点も含めてその事実を受け入れていきます。

確かに複雑な部分もあり、説明する側としてもその都度確認しなければならない状況は多々あります。
しかし複雑な事でなく、一般的なこともあまり知られていないことに気付かされます。学歴や職業、年齢・性別は全く関係ありません。

これまでも決して安くない保険料を納めてきているのに、ほとんど年金について知られていないことに驚きます。
確かに自分が社会人になってはじめての給与が支給されたとき、多くの社会保険料が引かれていて憤慨した記憶があります。そのうちに仕方ないかとあきらめから無関心になり、保険料を引かれるのが当たり前になっていました。

高額な商品を購入する場合はじっくりと検討すると思います。クルマや家、生命保険や旅行だって納得できて初めて契約します。

年金の保険料は契約ではなく、税と同様に強制的に保険料の支払いが開始されます。でも給付内容は知らないままです。

知らないのは知る機会がないからです。厚労省や年金機構のホームページが用意されているとはいえ、その難しい表現を間違いなく理解できるのかと考えると疑問が残ります。外国籍の方は言葉の問題もあり尚更です。
私たちのような社労士が活躍しなければならない分野ですが、お会いできる方の人数には限界があります。

社会に出る前とすると、学校の授業に取り入れた方がよいと思いますが、受験のためか他の科目が入り込むカリキュラムの余裕はないようです。

企業ではそれは目的ではないため、入社時点でサラッと伝えられるだけでしょう。

社会保障の問題は今後益々重要になります。健康保険、介護保険、公的年金、分野は異なりますが税金も同じです。

社会保障を支える経済対策も大切です。しかし何かとネガティブな話題が多い年金報道の原因は、知る機会がなかったことにつきるのではないでしょうか。

なにかできることはないのかなと考えています。



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