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Her new flat - Challenges by Ms Thandeka

テンデッカちゃんがお引越しすることになった。確かに大家さんが予定していた3か月間と少し、私のお隣に住んでいたことになる。そして、いつも決断が早く人並外れた行動力で無理そうなことでも次々に実現していく大家さんは、遂に高級ステーキハウスの徒歩圏内にテンデッカちゃんの新しい住まいを手配したのだ。

きっかけは大家さんの会社で働くジンバブエ人の女性が、子供や家族の住むジンバブエからリモートで働くことになったことだった。彼女はもともとジンバブエに住んでいて、大家さんの会社に転職したことをきっかけに南アフリカに単身赴任してきたため、南アフリカに身寄りのない彼女のために、オフィスの近くで友人が所有しているワンルームのお部屋を大家さんが手配していた。

このジンバブエ人の女性がジンバブエに帰ると、このワンルームが空き部屋となり、そのお部屋を大家さんが借り上げて、テンデッカちゃんにお部屋を提供するという構図である。このお部屋がなんとZAR6,000/月。テンデッカちゃんのサラリー(ZAR5,000/月)を圧倒的に超えている。サステイナブルな最善策とは言えないながら一時的な策として、大家さんはこのプランを進めることにしたらしい。まずは、ジンバブエ人の女性がジンバブエに帰る日程を確認し、テンデッカちゃんにこのプランを説明して合意を得る。

が、驚いたことに、このワンルームのお部屋を所有する大家さんの友人という方が、テンデッカちゃんの引っ越しに難色を示した。金銭的には大家さんが払うので問題ないはずだし、ジンバブエ人の女性とテンデッカちゃんが住むのと、私にはどうにも違いがあるように感じられない。

大家さんの言葉を借りると、「テンデッカはプロフェッショナルじゃない」と言って難色を示したとのことだった。この微妙なニュアンスはわかるようなわからないような気がするが、私がテンデッカちゃんと実際にお隣で生活してみた経験を元に察するに、やはり全く違う環境で生まれ育ったテンデッカちゃんの生活スタイルは私とは違うのも事実だし、新しいワンルームのお部屋の大家さんは、自分とは異なる未知の生活スタイルになんとなく不安を覚えるのかもしれない。結局大家さんが交渉して、テンデッカちゃんの新しい住まいが決まった。

いよいよ、テンデッカちゃんは新しいお部屋に引っ越していった。テンデッカちゃんの挑戦は続く。


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