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「私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために」展

 エコロジー、環境問題は半世紀以上前から問題提起されています。

 映画では「ゴジラ」が時代の変遷を経て海外でもリメイクされ続けるのも、1954年の「ゴジラ」第1作が、そもそも当時の社会環境問題である核実験から着想を得て製作されているからでしょう。

 今年はそれから70年、環境破壊は速度を増し、ここ数十年で絶滅した動植物も数知れず、気候変動、食の問題など地球規模で危機的状況になっているのに、一般社会の中ではまだどこか他人事である様な空気感が漂っている様でなりません。

 環境問題、エコロジー、オーガニック、自然保護、確かに一部の人たちだけが提唱していた時代はありましたが、今はそういう時代ではなく、我々が皆自分のこととして取り組まなければ次世代への橋渡しすらなくなる、そういう危機感を心底感じています。

 実際に地球は人体とも繋がっているので、環境汚染の影響は食品、それを食べた人間にもおよび、さらに食品添加物、化学物質などの影響によるアレルギーや疾患、心の病まで、ここ数十年で病気も加速度的に増えています。

 この展覧会は、「全ては繋がっている」「土に還る」「大いなる加速」「未来は私たちの中にある」の4章で構成されており、アーチストたちの作品から様々な問題提起がなされています。

 アートで環境を変えることなど出来ないだろうと言われそうですが、これを観ることにより他人事ではなく自分たちの問題として考えることが出来れば僅かな希望はあります。

 地球環境問題は誰かが解決してくれるものではなく、日々の環境への配慮や食への関心、自然への畏敬等、地球に生きる私たち一人一人の生き方に関わってくる問題だからです。


森美術館開館20周年記念展
私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために
環境危機に現代アートはどう向き合うのか?
会期:2023年10月18日~2024年3月31日
会場:森美術館
開館時間:10:00~22:00(火~17:00、ただし1月2日、3月19日は〜22:00、10
26日は〜16:00)
休館日:会期中無休

 

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