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後継者社長としてすべきこと① 〜自分が学び対話をする〜

多くの企業が、売上利益目標を掲げてそれに合わせて人員計画を立てます。
経営計画をつくり、そこに合わせて組織づくりをしていきます。

先日、長野県伊那市にある2つの企業をベンチマーク視察していきました。
『伊那食品工業(株)』『菓匠Shimizu』です。

伊那食品工業さんについては次回お話をしますので、今回は『菓匠Shimizu』さんについてです。

人口7万弱の伊那市で親子3代に渡り70年続いているお菓子屋さんです。
お菓子屋さんというと語弊があるかもしれません。50年以上増収増益を続け、従業員は20名を超えています。

訪問した私たちに、話してくださったのは、3代目の清水慎一シェフです。
ご自身の生立ちからケーキ職人になるまで、実家に戻られて今の業績や社風をつくるまで、これからされようとしていること、について話をしてくださいました。

清水さんは、実家に戻られて数年は親ともスタッフともそりが合わずギクシャクが続き、離職者も続出するような状況だったようです。

そこからどうやって関係性を改善したのか。

まずは、自分の考えを改めたそうです。
「実家に戻ってきて継いでやってる」という考えから、「自分が母親を楽にしたいと思って戻ってきた」と主体的に考えるようにしました。

また、自分と両親の3人で毎週家族ミーティングの時間をとったり、毎日30分父親と話し合う時間をとったり、スタッフ全員と朝礼を始めたりすることなど、とにかく話し合うことを増やしたということは注視すべき点です。

組織やチームがうまくいかない要因のほとんどはコミュニケーションの量と質が低いことにあります。そして、量と質では、まずは量を増大していくこと先です。

さらに、清水さんの場合は、質を高めるために、ご自身が色々と学ばれて自分の考えや捉え方を変えていったということも、関係性が好転した大きな要因です。

清水さんご自身が学ぶことができた背景には、知人友人の皆さんのお誘いや紹介があったようです。こんな人がいるよ。こんな人に学んだよ。というような情報を教えてもらい、最初は半信半疑ながらも清水さんがそこに触れたことから学びが始まっています。

学びを続けていくと不思議なことに、学んでいる人たちがつながっているいたり、共通点が見えてくるものです。清水さんもまさにその体験をされて、学ばれたことがどんどんと確信に変わり、しっかり実践することで、会社を変えていきました。

最初は、本場フランスや国内でも有名な一流パティシエから学んだことを実行したいけど拒否をされて周囲とぶつかり続けていたわけですが、関係性が良くなりお互いの理解や対話が進んでいくと、清水さんがしたかったことは両親や周囲のスタッフが受け入れてくれてやれるようになりました。

いかに自分が正しいとしても周りが納得しない限りはうまく進まないことの典型的な例ですね。

文章で書くと短い説明になりますが、色々な出来事が重なり、母・妻・祖母・生まれてきた子供の存在も大きなきっかけを与えてくれたようです。

我が身を振り返れたこと、人の話を素直に聞けたこと、この2点がなかったら清水さんは変わってなかったかもしれませんね。

このような話を赤裸々に話してくれるお人柄に一回でファンになりました。
次回のコラムでは、菓匠Shimizuさんの組織とビジネスについて書きます。


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