見出し画像

8年

8年経った。あの年は年初めの福岡、3月大阪。佐野元春先輩の35周年を祝うライヴで通常より“上がって”いたんだ。ましてや3月の大阪は佐野先輩のバースデイ当日、Wアニヴァーサリー。

幸先のいい幕開けの2016年。華々しい日々・・・のはずだった。


大阪ライヴから1ヵ月。いわゆる前震。それはPM9時半ころ。大きく揺れたがおそらく震源に近いところ以外の熊本市内はさほど被害はなかったんじゃなかろうか。停電とかガス止まったとかくらいで。違ってたらごめん。

とはいえ、一夜明けてスーパーなどの店屋では商品は散乱してるし、飲食店とか問屋さんとかは酒瓶割れて「ああぁ、どうすんだよ・・・これ」な状況だったしで。

しかしまあ、どうにかせんとな、な翌日深夜に再び襲ってきた大きな揺れ。まさに今、就寝しようと部屋の照明を落としたすぐだった。

これでライフラインは完全にやられたし、阿蘇の大橋は崩落し県民の精神的シンボルの熊本城も多大な被害を受け、


僕たち家族もしばらくの間避難所生活を強いられた。

日付的には中一日。実質的には2日連続。さらには避難所生活中に受けたプリンスの訃報。空っぽになった感があって。

生前のプリンス


それでも僕は生きていた。僕たち家族は生きている。親兄弟含めたくくりでの家族も生きている。犠牲になった方も多くいる。

避難所生活は不便だったり不自由だったり。日常とはかけ離れたものだったけど、それでも僕は生きている。生かされていた。


有事の際には助け合ったりしながら支え合う。人ってまんざらでもない。なのに、一度元に戻れば些細なことで歪みあったり。そんな愚かなものでもあり。

月日が過ぎてやがて街並みは少しかたちを変えながら元どおりになり、暮らしも日常を取り戻し、そして現在がある。

あんなこと(大地震)ない方がいいに決まってる。しかし貴重な経験でもあったとも思う。


熊本が最後ではない。今年に入り能登、そして台湾。自然は時と場所を選ばずに容赦ない。地球も生命体。ただの物体じゃない。この地球の手のひらの上。

貴重な経験をしたならばさらなる事態、次にどう活かすか。

僕にできること。それを常に探して。

昇る朝陽のようになんどでも立ち上がってゆく。僕たちはただ愚かなだけじゃない。


あの日から今日までもいろんなことがあって、8年が経った。4月16日はこうして今生きている、生かされていることを確認する日。


とっ散らかってる。まとまんないなあ。ならまとめなくてもいいじゃない。

思うままにあるがままに。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?