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地テシ:335 「Starfield」に関するザックリとした話 前篇

ありがとうございます! 皆様のおかげさまをもちまして、劇団☆新感線「天號星」の東京公演は評判の良いまま、なんだか意外と評判の良いまま順調に進んでおります。東京公演も間もなく中日(なかび)でして、ソワソワした気持ちも随分と落ち着いてきました。ただ、結構やってきたつもりなのにまだ全体の1/3も終わってないんですよね。ああ、先は長いです。


さて、そんな「天號星」の話とは全く関係なく、今私が夢中になっているゲームの話をさせて下さいよ。まあ、するなと言われてもするけどね。ええ、させて頂きますとも。

今、私が日々プレイしているのがXbox Series X|S(PC版もあるよ)の「Starfield」です。まあザックリ言うと《広大な宇宙で1000以上の惑星を股に掛けて探検するオープンワールドアクションRPG》というコトになりますかね。なりますかねとか言われても困るかもしれませんが、まあなんかそんなカンジでとにかく自由度が高くて会話選択の多いロールプレイングゲームなのです。ロールをプレイしまくるゲームなのです。

まずは結論から書きましょう。結論から書いちゃいましょう。それは「時間を忘れてのめり込んでしまうほど魅力的で楽しい」です。次から次へと発生する面白げなクエストをこなしながら大宇宙を駆け回るのが楽しいのです。ただ、正直な話、「面白い」かどうかと聞かれるとちょっと困っちゃう。いや、私は面白いんですよ。ただ、人によっては面倒くさく感じてしまうかもしれません。
大量の惑星、膨大なクエスト、頻繁な会話、数限りなく溢れるアイテム。とにかく何もかもがトゥーマッチな物量です。それが故に確固たる世界観と魅力的なストーリーが展開するのですが、あまりの物量に圧倒されてしまうと辟易してしまうかもしれません。でも、目の前のクエストをコツコツ一つずつこなすのが好きな人にはオススメです。


とにかく、まあとにかく大量のクエストが発生するのよ、勝手に。小さめのクエストはまあ言ってみれば《お使い》です。遠くの星に欲しい本があるから買ってこいとか、料理に使うソースが足りないから貰ってきてくれとか。
で、そんなクエストのために新しい惑星に行ったら、そこでまた新しいクエストが発生するんです。わざわざ住民と会話とかしなくても、前を通っただけで話しかけられてクエストが始まったり、住民同士が話しているのを漏れ聞いてしまっただけでクエストが発生したり。もはやクエストの当たり屋です。わんこそばです。入れ食いです。
そんなワケですから、あるクエストをこなそうと駆け回っている途中で別のクエストが発生しちゃうってワケさ。だからといってスグにそれらのクエストをこなす必要は無いのですが、クエストリストには載っちゃってドンドン溜まっていくワケさ。で、気になっちゃうってワケさ。そしてメインストーリーそっちのけでお使いをしちゃうワケさ。

これが中くらいのクエストになるともっと手が込んできまして、話が二転三転していったりもします。簡単な事件だと思っていたら意外な展開になって、あれよあれよと言う間に話が大きくなって、最終的には宇宙での大艦隊戦でドンパチすることになったり、様々な人々を巻き込む心理戦になったり。
とにかく物凄い会話量です。そしてその会話では数多くの選択を強いられます。その受け答えによってその後の展開が変わってしまうのもご想像通り。《説得》というスキルがあって、もめ事を穏便に済ませたりこちらの有利に展開させたりするコトもできるのが楽しいところ。

しかも、そんな膨大な会話のテキストが、全て日本語吹き替え(もちろん字幕も)になっているんです。もう全てです。大事な会話も、独り言も、仕事の愚痴も、放送されているニュースも、ぜーんぶ吹き替えなんです。
選択によって変化する会話も、それによって変わってしまった人間関係を前提とした会話も、後日談的に話される噂話も、全てを網羅して吹き替えられているのです。街の人々の会話すらもね。
ってことはですよ、選ばなかった選択肢の、聞くことのない《その後の会話》もきっと用意されているってコトですよ。もちろん、今回プレイしなかったクエストごとにも様々なイベントや会話が用意されているってコトですからね。つまり一回のプレイでは決して聞かないセリフとかもたくさんあるってワケですよね。その膨大さ加減を想像するだけで気が遠くなります。

私も以前、会話分岐のあるゲームのキャラクターボイスを担当したことがありましたが、その台本の分厚さったらなかったですよ。Aに分岐した場合、Bに分岐した場合、以前にCに分岐した後にDを選ばなかった場合。そんなカンジでねずみ算式にセリフが分岐していくのです。
私はサブキャラクターだったのでそれほど複雑ではありませんでしたが、それでも充分にややこしかったのですよ。これがメインキャラクターを演じた人ならどれだけ大変なんだろう。そんなコトを思いながら収録しました。だからこの「Starfield」の吹き替え現場を想像するだけでお腹いっぱいになってしまいます。いやいや、むしろ想像するだけで白飯が三杯はいけます。だからこそ「Starfield」が好きなのかもしれません。
しかもさ、日本語声優さんがみんなメッチャ巧いの! 聞き惚れちゃうの! そりゃプロの声優さんだから巧いんだけど、自分もやったことがあるから余計そう思ってしまうのかもしれません。


ああ、クエストの話ばっかりしてしまいました。こんな話ばかりではこの「Starfield」がどんな内容なのかがちっとも判りませんね。もちろんメインとなるストーリーも、しっかりとしたシステムも、クラフト要素やトレハン要素もちゃんとあります。
ただまあ正直なトコロ、こういった数限りなく膨大なサブクエストたちこそがこのゲームの本体のような気もしていますけどね。

とはいえ、ここまでで結構長くなっちゃった。じゃあ、そういったご説明は次回に。ああそうさ。まだゲームの話をするのさ。どうぞ好きな方だけお付き合い下さいませ。