流行り病の影響で、ここ数年一気に教育のオンライン化が進みました。

個人利用なら、商用利用が許されているものが多いのですが、残念ながらほとんどが商用利用不可。つまり企業では使えない合成音声サービスがほとんとでした。
たとえ学校などの教育機関でも、合成音声サービスの利用をするにはいろいろと手続きとお金が必要で、制限されているのが実態です。

もし商用利用となると、ちゃんと契約書をかわし、100万円単位の支払いをして使うというレベルでした。
とてもじゃないですが、社内教育目的で買ってもらえる金額ではありません。

社内教育は外部に出さないから商用じゃないって？
当社の規定では、そうはなっていません。
巡り巡って、それは製品を作る人、そして製品につながるわけです。
それがたとえ「社内の掃除方法の解説動画」だとしても、商用利用という認識になります。

しかし、株式会社AHSさんから、商用利用可能な『VOICEPEAK』が発売されましたので、社内教育動画と絡めて、この記事で紹介します！

【人間の声の方が向いているケース】

オンライン教育でリアルタイムなら、人間の声でやってください。
生の人間の声の感情という情報も、聞き手は感じ取っています。

もし、録画して視聴者の好きなタイミングで見てもらうような場合。
それが、今年限定とか、期間限定とか。
こういった場合も、人間の声で入れてください。

なぜなら、合成音声を作って入れるのは、それなりに面倒です。
あなたがしゃべって、多少かんだり、言い間違ったとしても、聞く方はそんなに気にしていません。

大事なのは、その動画を使うのが期間限定ということです。
来年は話の内容を大きく変えるとなれば、合成音声を作り直すということになりますので、これはこれで大変な作業です。
その手間暇を考えれば、あなたの声を直接入れた方が楽です。

【合成音声の方が向いているケース】

しかし、話す内容が長い期間変わらない場合。
例えば、社内ルールとか。
特定の書類の書き方とか。
私がやっているような、品質管理や統計学的な教育とか。

これらは、そうそう変わるものではありません。
一度作ってしまえば、長い間使えます。

そして、大事なのはこれ。
”音声は個人情報”なのです

もし、声を担当された方が、その会社を退職されたら？
その音声の版権は誰にあるのでしょう？
将来、音声で家のドアが開くようなシステムが開発されたら？
そう、動画から声紋が取り放題なのです。

期間限定で公開して、削除したり非公開にするようなものは、そんなに気にしなくてもいいかと思います。

ですが、ずーっと使われるもので、何度も再生されるもの。
そして、個人情報が無いもの。

こういう観点だと、合成音声を使って動画を作る利点が大きくなります。

【VOICEPEAK以外の合成音声ではダメなのか？】

他の合成音声を紹介しましょう。

例えば、テキストークとかを使えば、Microsoft Haruka Desktop(SAPI5)が使えます。Microsoft WordとかPowerPointでも、音声で読み上げることができます。無料です。

ただし、棒読みです。どうしてもイントネーション違うものが出てきます。
しかし、実は現在は、これ一択なんです。

なぜか？
それは企業秘密というのがあるのです。

CoeFontとかGoogle音声読み上げとか、clipchampとか。
Microsoft Harukaよりはるかにきれいに読み上げます。
しかし、これはオンラインなのです。

だから、企業秘密が他社に流れてしまいます。
企業秘密というのは、別に新製品の情報だけじゃないんです。

建物の配置、部署名、書類の名前、どんな一般教育をしているか。
社内のあらゆるものが企業秘密に属するのです。

だから、　オンラインのシステムを使ったソフトやサービスは使うことができません。

個人開発では、VOICEVOXやCOEIROINKがあります。
これらは素晴らしいソフトです。男性の声も最近追加されました。
ただ１つ難点があります。
それは、個人開発ということです。
企業で使う場合、こういったものは当然推奨されません。

ソフトの出所は信用できるのか？
セキュリティ対策はどうなのか？
保障やOSアップデート時のアフターフォローはあるのか？

そんなもん、あるわけないｗ

・企業秘密が外部に流れないのか？
・セキュリティやアフターサービスはあるのか？

こういった観点で、先ほど言った通り、現状は合成音声としてはMicrosoft Harukaの一択になるのです。

【『VOICEPEAK』の素晴らしいところ！】

使い方とか、ユーザーインターフェースとかは、記事の最後に公式とかが説明していますので、そちらを参照してください。

企業が開発、販売しているので、先ほどのアフターフォローやセキュリティ、そして音声が外部へ流れないという点は当然クリアしています。

女性３名、男性３名、女の子１名の７人の声が使えます。
そして商用利用可能なこと。
そして、なんたって男性３名がとても魅力です！

VOICEROIDでもCeVIOでも女性ばかり。
男性の合成音声ってすごく貴重なんです。
最近、LGBTとかも企業で注目されていて、解説の声が女性だけに偏っていると、何かと叩かれます。男性も出せと。

そして、女性でも、これまでVOICEROIDやCeVIOなどで発売されているのは、魅力的なかわいい声ばかりなんです。
そんな声で教育資料なんて作れませんｗ

　「この分散の特性としては～♡」(*＾＾*)b

なんて音声の教育資料、とても社内で流せません。（＝＝；

しかし、VOICEPEAKの音声は、落ち着いたニュースキャスターのような声です。また、聞く人が女性なら、イケボの男性から説明された方が良いですよね？

もちろん、イントネーションの調整もできます。
しかし、調整が不要なぐらい、ベタ打ちできれいに発音できます！
現在、トライアル版とかがDLできますので、ぜひ試してみてください！

価格はパッケージ版が驚異の29,800円！
商用利用OKで7人の声が入って3万円を切ってきました！

1キャラ約4,300円ですよ！？
価格設定間違ってませんか！？

【『VOICEPEAK』の懸念事項…】

さて、いいことばかり話してきました。
最後に懸念事項を書いておきます。

トライアル版を、会社のPCにダウンロードして、動作確認をしたところ、実行できませんでした。

これは、ソフトがライセンス認証をする際に、そのパソコンの情報をソフトメーカのサーバーに登録したりします。この動きがウイルス判定されました。

正確には、ウイルス判定というより、うちの会社のPCに標準で搭載されているセキュリティソフトが、その動きを察知して、ソフトの動作を止めたということです。

ということで、もし会社のパソコンで、このソフトを使う際には、情報化部門にかけあって、このライセンス認証の動作を承認してもらうようなことをしないといけませんね。

ということで、会社のPCで使おうと思った人は、トライアル版をDLして、動くかどうかチェックしてから購入申請してくださいね！

【このソフトに対する熱い思い】

ちなみに、私、購入済みです。
自腹です。
ステルスマーケティングでも何でもないですｗ

もちろん、ソフトが安いとか、価値があるというものありますが、なにより、株式会社AHS　代表取締役　尾形友秀さんのこのソフトに対する思いに共感したというのがあります。
そんな思いを少しでも応援したいなと思いました。

YouTubeでのVOICEPEAKの公式紹介の中で熱く語っているので、尾形社長の思いを聞きたい方はそちをどうぞ！

・YouTubeでのVOICEPEAKの公式紹介

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・VOICEPEAKの公式HPはこちら

あ、ちなみにタイトル絵にあるキャラは、私がVROIDで作ったものです。
うちの社内の講師陣ですｗ
VOICEPEAKとは無関係ですので、悪しからず。（＾＾；

実際に使ってみましたが、本当にきれいなイントネーション。
これなら、社内向けの資料を読ませるには最適です！
ありがたく使わせていたきます！