ホン・サンス最新作。しかも、２作同時公開とファンにはたまらない週末です。

ホン・サンスのミューズ、キム・ミニが出演しない新たな世界を観せてくれる予感とほんの少しの不安。
そんな不安はどこへやら、とても好きな作品になりました。

今回もお馴染みの女優（元ですが）と映画監督（もちろん男性）の役回りが登場します。
その２人が室内で過ごす長めのシーン。
単体だけでも楽しめるのですが、観終わった後も、クライマックスとあわせて反芻してしまい、何とも言えない気持ちに。（今も書きながら、そうなってます）

もうひとつ忘れ難いのは、彼女が昔、住んでいた家に入って過ごす時間。わたし自身の体内時計を刻むような不思議な感覚。
主人公と近い年代になってくると、自分に重ねてしまうのかもしれません。

最後にタイトルについて。
わたしが一足お先に鑑賞した際は、『あなたの顔の前で（仮題）』というタイトルでした。
「で」と「に」のたった一文字でも意味合いが違ってくる日本語の面白さ。

一般公開のニュースを見て、タイトルが『あなたの顔の前に』と知った時、「うん、こっちだな」と思いました。
今回もお酒を呑むシーンはあるのか？とあわせて、是非スクリーンでお確かめください。

『あなたの顔の前に』劇場情報
もう一本の『イントロダクション』と同時公開です。
（まるゆ）

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