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写真展に行った話

6月某日。
14時頃東京駅に着く。
新幹線の窓ガラスに当たる雨はすぐに弾かれ、
どのくらい降っているのかわからず
不思議な気持ちになる。
何故か傘が苦手で、基本的には
傘をささない主義だけど、結果大雨だったため
持参してきた折りたたみ傘を仕方なく、さす。
まずは丸ノ内線で乗り換え新宿まで。
平日の昼間だというのに、東京はどうして
こんなにも人が多いのだろう。
人混み苦手な私が東京への旅行を控える
理由の一つ。
すでに乗り物酔いと、
慣れない土地にいる緊張感とで、
若干気持ちが悪くなっていた。
目的地最寄り駅へ着き、
SNSで見つけた喫茶店へ。
コーヒー飲めないけどコーヒーゼリーなら
大丈夫かもしれない、という適当な思考で
可愛いコーヒーゼリーを
煙草の煙と匂いに包まれながら完食!
陽キャが多くて戸惑う小心者。。。
写真家さんが在廊される時間帯は夕方、
とのことで、まだ早いため百貨店へ行ってみる。
特に何か買うわけでもなく、ウロウロ。
写真展への緊張と、
コーヒー苦手なのに食べたせいと、
色々な理由が重なって、やっぱり気持ち悪い。
トイレに何度も行く…トイレも混んでるの???
この時点で何度、写真展へ行くのを
やめようか考えたことか…笑
よし、そろそろ行くか。と、
意を決して画廊へ行ってみる。
…着いた。ここだ。
ドキドキドキドキ止まらない。
お目当ての画廊スペースはどこ?わからん…
1度通り過ぎてみる。やっぱりやめようかな…
誰かが入って行ったら続けて入ろうかな…
などと思ったりもしたが、
ここまで来たんだし!行こう!
画廊の扉を開ける。手前のスペースには
可愛いイラストの作品がたくさん。
うわー!すごいなこれ…こういうものに
価値があるんだな…才能だな…
全ての作品に目を通し、奥へ行ってみる。
左へ曲がると、男性の笑い声が聞こえてくる。
もしかして…!!!
ドキドキ…ドキドキ…ドキドキ…
ついに、この時が来た。
画廊スペースに入る。
私が大好きと思う、心打たれる写真が
たくさん並べてある。
こんにちは。と、写真家さんが挨拶してくださる。
やばい、いる!!!!!!
こんにちは…。と小さな声で、
苦笑いしながら返事をするのに精一杯だった。
心拍数が上がる。何だこの空間!
学生時代の、片想いしている相手が
近くにいる時や、会話ができた時の
あの感覚を思い出す。
とりあえず壁に沿って歩く。
突き当たりの文字羅列を読み終えたあと、
出版社の社長さんが声を掛けてくださる。
どうぞ。と、会場に置いてあるZINEを。
"あっ、ありがとうございます…。"
ペラペラと見ていく。すごすぎる本だ。
部屋の奥で写真のスライドショーが流れていた。
800枚流れているとのこと。
しばらくみていたら再び
社長さんが話しかけてくださり、
奥の席もどうぞ、と。
奥の席というのは、プロジェクターの前。
少し後ろで見ていた写真と、
目の前で見るのは全く違う。なにこれすごい。
再びスライドショーをみる。
1時間はみていたと思う。
きっと全て見終えただろうというところで
席を立つ。
もう一度写真をみていると、
写真家さんが話しかけてくださった。
"スライドショー結構な時間見てたね。"
そんなようなことを
話しかけてくださったと思う。
私は持参してきた写真集を
リュックから取り出し、
会話をしながら一緒に写真集をみるという、
最高の時間を過ごす。
これ好きなんです!
これいいよね〜!可愛いよね〜!これ俺!
これも俺!
と、初対面とは思えないほど会話が弾む。神!
サインをいただき、
ツーショットも数枚撮っていただいた…!!!
お土産も貰っていただけた。
画廊の出入り口まで私を見送ってくださり、
ハグもしていただけた…。
こんなの好きになっちゃう。
女性を撮ることが多い写真家さんなので、
この優しい眼差しでたくさんの女性を笑顔にし、
写真に残していることに納得。
いいなぁ。私も好きな人の前では
あんな風に映っていたい。キラキラしていたい。
そんな風に思わせてくれた。
大好きな、憧れのその人は実在していたし、
思っていた以上に素敵で、私を虜にしてくれて
ありがとうございます。
最高の思い出ができた。
また機会があったら絶対に会いに行こう。
そんな日があったことをここに記す。