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雨後の月 十三夜 特別純米と 報徳娘 純米酒 復刻ラベル

まだ梅雨が開ける前の週末。​
場所によっては40度を超える猛暑だったのですが、横須賀は強い風のせいか30℃未満。少しムシムシするので除湿をかければ冷えすぎるっていう、なんとなく中途半端な天候でした。​

そんな日の夕食は、鮎の塩焼き、半額で売られていた鰻の肝串を解いてさっと山椒の実と炊いたもの、同じく半額のびん長の大トロと甘々娘(とうもろこし)、冷蔵庫にあった野菜の煮浸し、ワインを飲むつもりで買った葉山牛入メンチカツ、頂き物のさくらんぼ。​

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合わせたのは、雨後の月 十三夜 特別純米と 川西屋酒造店 報徳娘 純米酒 復刻ラベル。​
雨後の月は、数日前に開けたものを冷酒と、きまぐれでぬる燗に、報徳娘は冷と飛び切り燗近くまで上げた後、少し冷えた器に注いでいただきました。​
器はともに平盃に近い逆富士山型です。​

どちらも我家の定番酒。​
アルコール度数控えめですが、甘みを軸に旨味と心地の良い苦味を持ち、 こんな料理に上手に寄り添ってくれます。​

特に印象的だったのが、肝を包んだまま焼いた鮎の塩焼き。​

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報徳娘は冷でも相性がいいのですが、燗を付けると、鮎の持つ旨味はより引き立つし、ゆらゆらと柔らかく包むような、漂うような呑み心地を持つお酒に、肝の苦味が優しく馴染んで、より心地よく感じます。​

雨後の月は焼いた皮のコクと塩味、引き出されたお酒の酸味のバランスが良いなぁと思っていました。​
が、気まぐれで少し温めたお酒を少し下ったところで、鮎の肝を紫蘇と一緒に頂いた所、とても美しく美味しい組み合わせとなりました。​

同じような理由で、鰻の肝焼きに山椒の実も合いました。​
全体的に優しいトーンの鮎に対して、こちらはもう少しエッジが効いた感じ。​

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メンチカツには報徳娘はソースで、雨後の月は出汁で。​
甘々娘の甘み、少し酸味が和らいださくらんぼ、程よくなめらかなびん長、素材の持つ旨味と出汁の持つ旨味を引き立たせ、夏らしさを感じさせてくれる野菜の酸味や苦味に寄り添う、お酒の旨味と苦味。​

どっちも、自然と寄り添い、呑み疲れず、呑み空きず、日常をちょっといい日に彩ってくれる素敵なお酒。本当に好きだなぁ。
(2022年7月1日)

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