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千福 純米吟醸 月夜のうさぎ/ 富久長 純米吟醸 山田錦 無濾過本生原酒 29BY

千福 純米吟醸 月夜のうさぎ

富久長 純米吟醸 山田錦 無濾過本生原酒 29BY。

千福は開栓してから冷蔵庫で、富久長は常温で、どちらもしばらく放置したお酒。

こういうところで、あまりネガティブな話は歓迎されないのでしょうが…。

富久長は氷温で寝かして開栓したところ、我が家が苦手な吟醸香が強すぎて、とても吞み進めることができず、千福は、ラベルに
『縁起の良い三日月の夜を ゆっくり楽しむための フルーティーな純米吟醸酒』
と書かれているのですが、甘いお酒で、これといった欠点もないけれど、吞み慣れていない人向けなのかな? ゆっくり楽しむって感じでもないし、私は魅力を全く感じないお酒でした。

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ところが…。

昨日の料理は、牛すじ(というよりアキレス)のトリッパ風煮込みと、なすとトマトのモッツアレラチーズ焼き、マッシュルームのクリームチーズ焼き、生ハムのマルゲリットマリーラ包みという、ワインを前提にしたメニューでしたが、ふと思うところがあって、この2本を味見。

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千福は、甘さが落ち着き、心地よい、軽い苦みと尖らない程よい酸が出てさわやかさが感じられ、『これ、白ワインの代わりに行けるんじゃないか?』という感じ。

富久長も、香りにマスキングされていた味わいが感じられるようになり、微かな渋みが心地よく、『これ、赤ワインとは言わないけれど、行けるんじゃないか?』と思い、登板させることに。

まずは千福、千福の純米酒とビーフシチューは、米とビーフシチュ―な相性なのですが、こちらは料理もお酒ももう少しライトな感じで、相性の良さを見せます。

そして、ここにきて、私が気に入らなかった、癖のなさ、八方美人さが、どの料理とも寄り添う器用さとして、美点に代わります。

その中で特に相性が良かったのが、モッツアレラチーズ。癖のないモッツアレラチーズの旨みを上手に引き出し膨らませてくれました。

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富久長は千福を吞み切、料理ももう少しで終わるという頃からの登板。もう少し吞みたいと夫が言うので、パパッと作った、セロリのなんちゃって浅漬け風と一緒に。

これが、ものすごく瑞々しく爽やかな組み合わせに。

セロリに絡んだ旨みと塩味が、富久長の嫌味のない心地よい甘みと、富久長のほのかな苦味がセロリの苦味と重なると、セロリが持っている瑞々しさとさわやかさが全面に溢れるって感じなのです。

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ワインっぽい日本酒を吞むぐらいなら、ワインを飲めばいいじゃないと思う私ですが、

なんだかんだ言って、昔ならワインを合わせていたところでも、日本酒を合わせることが多くなって、ここ数年はワインがあまりがち。
また、ワインの出番が少なくなるのかな?と思う夜でした。
(2019年10月19日)

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