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第6回 川西屋酒造店 勉強会

私が愛してやまないお酒の1本、『報徳娘』。​
足柄山の麓にある川西屋酒造店さんのお酒です。​
他のお酒も、勿論美味しいのですが、うちの料理と相性がいいのかな。とにかくしっくり来るのです。​

土曜日は、その川西屋酒造店さんで、毎年恒例の勉強会が開かれました。​

1時間半掛けた、丁寧な蔵見学の後、昼食挟んで勉強会が行われます。去年は炭濾過で、今年は加水がテーマ。​

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新聞紙に包まれたお酒がずらりとテーブルの上に並んでいます。​
過去の勉強会では、『このお酒の違いを当てろ』という問いに、『同じお酒の開栓日数日違い』なんていう難題もありましたが、今回は、普通にブラインドによる利き酒(ホッ)​
その中の一本が、妙にしっくり来ました。​

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最初は常温で頂いたのですが、口に含むと甘みと、微かなコクを伴った香りが、バランスよくて、とっても飲みやすいのです。​
例えるなら、卒業アルバムを見ながら、ふと懐かしくなる、穏やかだけれど、いつもニコニコしていた娘さんのような、自然さと可愛さのあるお酒で、美味しいなぁと思いました。​

で、その後、同じお酒を燗でいただいたのですが、口当たり優しく、さり気なく、少し温められたお酒は、いつまでも寄り添ってくれそうな、穏やかで優しい印象​
…だったのですが、​
それに気を許した瞬間、ふわっと膨らむ可憐さに心を奪われ、でも、気がつくと、また、穏やかなやさしさに包まれているような感覚に、出てきた言葉が、​
『何だ?!この色気?!』​

いつもにこにこして横にいてくれた清楚な女性の、一瞬見せる可憐さと、さりげないけれど、圧倒的な優しさに包まれたなら、ここから抜け出せる人なんているのか?​

そんなふうに、私をすっかり虜にしたこのお酒。​
新聞紙の中から現れたのは、私の愛する報徳娘でした。​

ブラインドでも、好きなお酒はやっぱり好きなんだなと思いつつ、しかし、恋人(米山工場長、またの名をエロ燗師)にしか見せない顔があったとは。

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そして、このお酒が、今回のテーマ、丹沢山、純米酒 紺ラベル  原酒火入れの加水酒。​

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アルコール度数13.95%のこのお酒が、加水はけっして、お酒を薄めるものではなく、その持ち味を出すための技の一つと実感いたしました♪​

そんなこんなで、座学が苦手な私に、加水とは何かを教えてくださるこの授業。今回も本当に勉強になりました。​
ありがとうございました!
(2022年6月20日)

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