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アルコールの強さ バー周遊記 2023年9月

シングルカスク

今回のタイトル画像にもある、「タリスカー11年」ディアジオ スペシャルリリースをいただく機会があった。

タリスカー11年 ディアジオ スペシャルリリース

もともとタリスカーは好きなウイスキーの上位にいる。近年、少しまろやかな味わいになったようだ。もう少し海岸に打ち付ける波を感じられる方が良いとか、進化を拒んでいる古い世代側になってしまったのか。

この「タリスカー11年」は潮を感じさせる仕上がりになっていた。アルコール度数も55.1度とかなり高めになっており、口に含んだ際の立ち上がりはかなりの迫力。その後、潮風を感じながらワインシーズニング樽からと思われる香りが感じられた。

加水を行うと、甘味と香りがさらに拡がった。数滴程度の加水ではアルコール度数はさほど下がらず、飲んだ際の立ち上がりが少し緩やかになったがパワーは健在だ。アルコール度数が高めのウイスキーをストレートでお願いして、加水で変化していく様を味わうのも楽しみ。

素晴らしい樽から注ぎ込まれた、タリスカーの良いところをさらに強化した驚きの一杯だった。

アルコールの強さ

別に健康の話をする訳ではない。お酒を注文するときの話。

この間お伺いしたバーで聞いた。
「最近、注文の時にアルコール度数を訊かれる事が多いんですよ。テレビのCMでもアルコール度数を売りにしているのとかがあるからですかね。」

確かに度数は数値なので、高い低いの比較は明確になる。しかしながら数値で頼むか頼まないかの決め手になるのだろうか。

確かに知らないカクテルで、なおかつ強い度数を持っていたりすると、飲みきれないのでは、すぐにベロベロになってしまうのではとリスク回避を考えてしまうものだ。

気持ちはわかるけど、数値に拘りすぎるのでは楽しみが減ってしまうのではないか。新たな味わいとの出会う機会を逃してしまったかもしれない。

他のバーでも同じ事を聞いた。やはり最近アルコール度数の数値を聞いてくる人が増えたそうだ。カクテルだと厳密に数値を測定している訳ではないので大まかな数値になってしまうと。

自分自身も、数値ではないが濃いめとか強めとかでは聞いているように思った。もっともウイスキーのストレートを飲むようになってからは強い弱いは聞かなくなったように思う。ストレートの方がアルコール度数が高いことがほとんどになるのではないか。

もしアルコール度数を聞いているお客さんを見かけても、昔の自分ならイライラしてたかもしれないけれど、目くじらを立てないようにしよう。



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