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謄写廻廊

昨年施行された純然子質量保存法ではカウンターパーツの所有は一個人につき100体までと定められている。
純然子(absoluton)は有機体の霊魂を構成する基本粒子であるが、密度効果による相変異を生じることが明らかとなった。2179年の例ではシリンクス社のCP養育施設において約6000立方マイルのシェルターに2213体*を収容していたところ、収容者と職員に生殖機能の低下や人格・嗜好の変化などが表れたという。

*受精卵・胚状態のものは含まず、胎児以降の者のみの収容者数。極めて過密な状態である。

Cartaphilus, M. (2186). P's Counterparts Gallery. Atlatakia, 6, 19-32.

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