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要領がいい悪いって、具体的にはどういうことを指すのだろう

要領がいい人悪い人というのがいて、要領がいい人に対してうらやましい、ずるいといった感情が出て、要領が悪い人に対してはどんくさいな、といった感情が出ると思います。
一概にどっちが良い生き方かというのは別の話です。
要領がいい悪いとはよく言うものの、具体的なところまで分解して、どういう人が要領のよい人なのかを書いてみることにしました。


要領のよい人間は状況判断にすぐれている

状況判断と一言で言ってもいろいろなんですが、①質を高めるか、量を増やすかどっちに今はリソースを投入すべきなのかとか、②時間を優先するか、期日を犠牲にしてでも一定程度の質までは到達すべきかとか、③ここはいったん引いておくか、とことんやっておくか所謂”機を見るに敏”、といった判断を状況を見ながら下すことを指します。

要領が悪い人は、別に今やらなくてもよいことをやったり、いったんやめて様子を見るということが苦手な人ですね。思考停止しているか、今やっていることや過去、自分の思い込みに執着してしまうタイプです。

要領がよい人間は気が利く人でもある

判断するための情報収集を欠かさないわけですから、まわりの状況や相手の様子をよく観察するタイプが多いです。
なのでよく気が付くんですよね。

要領がよい人間は手を抜きがち

優先順位/メリハリをしっかりつけます。いつもアンテナを立てて注意深くしているわけですから、手を抜くところを作らないと死んじゃいますよね。ある種当たり前かと思います。
すべてに手を抜かない人もいますが、抜いた方がよいと思います。あるいは、ある一定期間は全力でやって、少し休むでもよいです。

実は要領が悪い人間はもっと手を抜いています。言い方を変えると手を抜かないといけない状況に追い込まれます。やらなくていいことに時間を取られているので、本当にやらなければいけないことを時間通りに終えられないですからね。しかも、本来やらなければならいことをやらないわけなので、手抜きより悪質なときもあります。

要領がよい人間は豹変しがち、あるいはしているように見えがち

お前がいうかみたいな人いますよね。ジャニーズべったりだったのに急に批判し始めるとか。
これは一種の器用貧乏かもしれません。周囲の状況がよく見えているのと、自己防衛本能も強いので、愚直な人に比べると、軽々しく見えてしまうときがあります。意識せずやってしまっていることもあるかもしれません。

要領がよい人間は相手や目的によって態度をかえるように見えがち

おそらく優先順位やメリハリをつけているのだと思いますが、周りからは違うように見られてしまいます。
状況をよく理解したうえで優先順位をつけているんだなと理解できるのは、同じ要領のよい人間だけで、要領の悪い人間には理解されませんので、ここは仕方ないとあきらめるしかありません。

実は要領が悪い人間の方が、人に怒られたり失敗してから変えることが多くなるので、悪気はないとはいえ本当はもっとたちが悪いです。

なんでこんなことを書いたのか

わざと冒頭にかかないで最後に持ってきたんですが、これはインドネシア人ばかりの環境にいるわたしから見た一般的な日本人=要領がよいというつもりで書きました。
一般的なインドネシア人=要領悪い人多い。

ちなみに、わたしは一般的な日本人からすると決して要領がよくありませんし、「あなた要領がいいね」なんて言われたことは一度もありません。

しかし、そんなわたしでも、インドネシアに来てフラストレーションをためるのは、多くの場合要領の悪いインドネシア人によるサービスの失敗やミス、明らかにその場しのぎの対応を受けた時です。あるいはグループワークの時に感じる時もあります。なんでこんなことにこんな時間かかるかなとか。

サービスでいえば、ちょっと考えれば予期できたよねとか、できないことは明白なんだから最初からできることだけを約束しようねとか、約束したことを守れなさそうだったら分かった時点ですぐに連絡しようねとか、そういうことの積み重ねです。
悪質な適当ぶりの場合は、なぜなぜおじさんになって追い詰めてしまう時もありました。当面の難を逃れるため適当な嘘をつかれた時とかです。嘘ついてましたとは白状しませんが、後ろめたいのでしょう、すぐにやってくれました。

怒りをコントロールする方法の一つに、自分の怒りがどこから来ているのか、何に対して怒っているのかを分析するというのがあります。
要はベクトルを相手ではなく腹を立てている自分に向けるんですね。
この文章は、そのテクニックを使って以前殴り書きしたものを、時間がたったあとの冷静な頭で見直したものです。

異文化のなかに自ら望んで飛び込んでいるわけですから、当然受け入れていますし、自分を鍛錬してくれているんだと思ってやっています。
相手にも不快な感情を抱かせていると思いますから、お互いさまですしね。

散々ケチをつけて来ましたが、わたしはやっぱりインドネシア人が大好きです。
インドネシア人にはよいところがたくさんあります。一番はやさしいところです。相手を否定することはまずしません。わたしも大いにこの恩恵にあずかっています。

こうしたやさしいインドネシア人に甘やかされ、緊張感なく平気でミスをしたり、問題が起きても面倒なことは後回しにしてしまう文化になってしまうのだろうと思います。

よいところ、悪いところ含めて全体でバランスが取れているので、これは受け入れるしかないですね。


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