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【日本人のコーヒー店】を読んで


先日福岡で「サザコーヒー」というコーヒー店の方とご縁ができたのがきっかけになり、創業者の鈴木誉志男さんの書かれた「日本人のコーヒー店」という本を読んだ。

茨城を拠点に関東に15店舗のコーヒー店を展開されてるサザコーヒーのこれまでの歩みが丁寧にまとめられていて、面白くて一気に読み進めた。

1番印象的だったのは鈴木さんがコーヒーを通してたくさんの人に出会い、試行錯誤を繰り返し職人として研鑽を積まれながらも、商売人としての視点を常に忘れない姿勢だった。

職人としてコーヒーと向き合い、現地にも足を運んでコーヒーを極めて行きながらも、お客さまへの姿勢はブレずに経営者として事業を成長させて行かれている姿に「どうしたらそれを両立させられるんだろう、、」と事業家としての素質に半ば嫉妬しながら読み進めた。

著書の後半「商売人の父を見て育った2代目で、知らず知らずのうちに商人としてのしたたかさを身に着けた」と書かれていて、その部分を読んだ時になるほど、と納得した。

それは「2代目だから〇〇の素質がある」というステレオタイプのものではなく、背中を見続けてきたからこそ、そこに敬意をもって熱意をもって望んで来られたからこそブレずに経営されてきたんだなと。

翻って自分は商売人の2代目でもないけれど、幼い時から培われた感覚、出会った人、触れてきた歴史は確実にあって、それに対して鈴木さんと同じくらいの熱意と敬意を持って望んでいけば事業を成長させていく事も可能なのでは、と思わせてもらった。

著書の中に登場される方との交流、歴史に対する地道な考察、コーヒーに対する温かな眼差しを感じられ読んでて心がホッとする1冊だった。


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