私の心を拾い上げてくれた漫画
皆さんにも、ずっと心に残り続けているセリフや歌詞があるのではないでしょうか?
私にとってはこの漫画がそうです。
高屋奈月さんの『フルーツバスケット』は、1999年に連載が開始された少女漫画。
出てくるキャラクターはみんなそれぞれ悩みを抱えていて、完璧な人間なんてこの世にいないし、誰しもが今を一生懸命に生きていると感じられる作品です。
ざっくりとしたストーリー説明はこんな感じ。
これだけ読むと恋愛ファンタジー作品と思われがちですが、もっともっと奥深い作品なんです。
数々の名言があることで知られる今作。
私が強く印象に残っている言葉を紹介していきます。
本田透(主人公)
読んだのは20年近く前なのに、ずっとずっと心にあるこのセリフ。
梅干しに例えるのが、透らしいなぁと思います。
特技がない、長所なんてない、自分には魅力的なところなんて何一つない。
そんな風に思っている人にこそ、読んでほしい。
絶対にあるんです。ない人なんていないんです。
誰しもが背中に梅干しを付けていて、透の言う通り、他人の背中はよく見えるから羨んでしまうけど、自分にも必ず付いているんです。
「そんなことない」って思ってしまう人は、結構多いんではないかな?って思います。
人から否定されて生きてきた人、被害者意識が強い人が、自分は何もない人間なんだ、あの人のせいで不幸なんだって思いがちになってしまう。
でもきっと、他人に対して「イラっとする瞬間」って誰でもあるんです。
それって自分にはできることが、なぜあの人にはできないんだろう?っていう怒りだったりします。
つまり、イラっとすることは自分が簡単にできてしまうこと=自分の得意なことなんですよね。
それがあなたの梅干しなのかもしれません。
草摩はとり
ネタバレになるので何で泣けるのかは書きませんが、はとりの優しさが強く出ているセリフだと思います。
自分がたくさん傷付いてきて、救われて、それなのに相手を傷付けなければいけなかったからこその言葉。
花島恵
透の大親友、花ちゃんこと花島咲の弟・恵の言葉です。
透がお世話になっているお家、草摩家はとにかくイケメンだらけ。
その中でも草摩由季はファンクラブができるほどの人気者です。
そんな由季のファンクラブの人たちに向けて言ったのが、このセリフ。
ストーカー行為をする人や、ファンと称して相手に自分の気持ちを押し付ける人、相手にこうであってほしいと直接伝えてしまう人。
総じて、自己愛が強い人が多いんではないかなと私は思ってます。
自分を好きになるのは大切なことです。
ですけれど、それが行き過ぎてしまうと「あなたのことをこんなに想っている私(僕)を好きにならないのはおかしい」となってしまう。
相手のことを本当に想っているなら、そんな行動は取れないはずですからね。
『フルーツバスケット』という作品は人間の嫌な部分がたっくさん出てきます。でもそれよりもっと多く、人間の持つ優しさや思いやり、言葉が持つ力みたいなものが描かれているんです。
透は両親を亡くしていて、親族は父方の祖父だけ。
そんな祖父も一緒には住めない環境にあります。
亡くなったお母さんは、透のことを本当に愛していた。
だからこそ、お母さんが亡くなっても、お母さんの愛を信じて生きていける。
私は透が大好きです。
人の良い部分を見つけるのがうまくて、人はいつ死ぬか分からないって身をもって知っているから、感謝や思いやりの気持ちをすぐに相手に伝えています。
身内だからこそ照れくさくて、そういった気持ちを伝えられないのはよくあることだと思います。
けれど、本当にいつお別れになるかなんて、誰にも分からないのです。
だからこそ、普段から相手に思いを伝えることは大切なんだと、この漫画から学びました。
私自身、この学びから、親にも弟にも感謝を伝えるようになったし、今は夫にも毎日のように感謝と愛を伝えています。(喧嘩中はできないけど。。)
後悔したくないし、言って損なんか何もありません。
日ごろから感謝を伝えると、自分も何だか穏やかな気持ちになれるのが不思議なんですよね。
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