【宿泊レポート】余市SAGRA(2023年11月28〜29日)
北海道余市町といえば、近年小規模なワイナリーが急激に増えているワイン好きの大注目のエリア。そんなワインに魅せられた村井さんがオーナーシェフを務める札幌の人気イタリアンだったSAGRA(サグラ)は、この余市に移転。イタリアン・オーベルジュとして、2017年にオープンしました。オレは2018年から5年ぶりの再訪です。
木をたっぷりと使ったメインの棟には、レストランと2組が宿泊できる部屋があります。前回の宿泊は、こちらのメイン棟のお部屋でした。
今回宿泊したのは、その後に完成した別棟。右半分はサウナ棟。真ん中に五右衛門風呂があり、その左が宿泊のお部屋になります。
このオーベルジュに宿泊する人のメインの目的は、村井さんのお料理と余市のワインとのマリアージュなので、宿泊施設の方はミニマムな設備が整っているという感じ。でも清潔だし居心地いいし、それで十分なのです。
さて、チェックインは16:00〜18:00に。18:00より一斉スタートのディナーです。ここを訪れる多くのお客様同様、飲むのは当然ワイン!札幌時代からSAGRAは道産ワインを豊富にストックしていたのですが、こちらも同様。特に今は余市産のワインがいっぱい。8種類のワイン+シードルというペアリングコースをお願いしてみました(4種類+シードルもありました)。今日は8種類ではなく、9種類とのこと(ラッキー!)。造り手などは最後に公表…ということで、まずはブラインドで提供されていきます。
レストランはテーブルが3つにカウンター、そしてその奥が広々としたキッチンで、テーブルからも調理の様子を眺めることができます。普段お話すると楽しい村井さんですが、調理中は厳しい表情。その分明るいマダムが、接客でフロアを華やげてくれます。
札幌時代はもちろん純粋なイタリアンだったのですが、余市に来てからの村井さんのお料理は、どんどん和の要素も取り入れた創作料理の域に。今回は5年前よりもより進化した「村井ワールド」が展開しました。
…どうでしょう、以上11品。これを10種類のシードル&ワインと合わせて楽しむという贅沢。ご覧になって分かる通り、もはやイタリアンとは呼べないコースになっています^^;。あと村井さん本人も仰ってましたが、「炭水化物使いすぎかも…」という印象も確かに。しかしいろんな炭水化物と魚介などの相性にチャレンジされてるのかな…という方向性は、強く感じましたね。で、今日のワインの発表です!
どのワインも本当に美味しくて。ナチュールな造りだと思うのですが、昔のような独特の風味は皆無と言っていいほど。ブドウ品種はかなりわかったのですが、流石に造り手までは…。右から4本目は知り合いの村田さんの「じきの畑」のワインだったりと、そんな話でマダムや村井さんと盛り上がって、とても楽しい時間でした。
レストランとしてここを利用して、食べたあと札幌に帰る方もいるそうですが、時間を気にせずにゆっくりできるのは、やっぱり宿泊して…です(あとペアリングとかワイン代が、宿泊の方がちょっと安いのです)。
8:00〜スタートの朝ごはんは和食です。5年前はお刺身がすごく多かった記憶があるのですが、今は野菜とか昨日の多少呑んだ体に優しいお料理の数々が登場。なかでもこのキノコのフリットは、本当に美味しかったですね。
全国でも最近こんな、食がメインのオーベルジュっぽいレストランが増えている印象があります。そんな中でもこのSAGRAは、料理の魅力に加えて、最新の余市産ワイン(ホントに高水準です)をたっぷり味わえるという強力なメリットも。来年(2024年)4月からの料金改定も決まっているようですが、わざわざ遠出して行く価値のあるオーベルジュだと思います。
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