見出し画像

【manim】正方形内の光の反射と稠密性

正方形内の光の反射の動画を作ってみた
ビリヤードのようにボールを用意して物理的に壁に反射させていけば
ボールの軌跡がその線となるしこれはできるんだけど
光だから一瞬でパッと軌跡を表し その軌跡全体を動かしたいというのが動機で
有理数と無理数の独立性 有理数や無理数のdense性を視覚的に理解しようというのも1つの目的

単純閉曲線である楕円や円なら簡単だったんだけど
一見簡単そうな正方形は4つの辺がすべて別々の関数で表されているから
こっちのほうがちょっと難し

光源(原点)からの光の進行方向の傾きを考えるとき

傾きが有理数ならば
何回かの反射後 光は頂点に達してもとの軌跡を戻り光源に戻ってその後は繰り返し
光源が辺上なら やはり元の光源の位置に戻り そこから同じ軌跡を描く
これは単なる最小公倍数を考えれば理解することができ
線の隙間はそれ以上小さくなることはない
同じことの繰り返しだからね


傾きが無理数ならば 何回反射しても頂点に達することはなく
周期的に元の軌跡をたどったり 軌跡を逆戻りすることもない
正方形全体を埋め尽くすように反射を延々と繰り返していく


約160回反射


とはいっても 光源(原点)以外の(有理数,有理数)の点は絶対に通らないので
埋め尽くしているように見えるが 無限に穴が開いていてスカスカの状態


座標が(有理数,有理数)となる点

もっと多く点をとると

10000点 よ~く見ると隙間がまだ見える

画面上では限界があるけれども もちろんこれらの有理点は無限に多く取ることができる

しかし 傾きが無理数の場合には 何回反射してもこれらの青い点を赤い光線が通ることはなく その隙間を進んでいく
有理数や無理数は数直線(平面では座標)をどんなに拡大してもその範囲に含まれていて
全体にうっすら広がっている(これを稠密性(dense)という)
隙間だらけだが 隙間は無限に小さくなる
でも埋め尽くすことはなく 無限に隙間がある集合となる






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?