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【数学】有理関数(多項式の分数関数)の積分

対象:定期試験以上

今回は 有理関数の積分について学びましょう

有理関数とは 分母と分子が多項式である分数関数のことです
特に $${\dfrac{(1次以下)/(2次)}$$ について焦点をあてて整理していきます
順を追って基礎からお話しますので 多少長くなります


真分数式化



分母分子が1次式の場合には 分母を1文字$${t}$$で置き換えると積分できる形になります
ただし 2次以上の場合も考えるとやはり「真分数式化」が重要となります




部分分数分解 級数展開と恒等式

さて $${\dfrac{2次式}{2次式}}$$は真分数式化によって
$${定数+\dfrac{1次以下}{2次式}}$$ とすることができますが
$${\dfrac{1次以下}{2次式}}$$ が $${\dfrac{f'(x)}{f(x)}}$$ のタイプであれば
対数を用いた $${\log |f(x)|}$$ となります

一方 $${\dfrac{1次以下}{2次式}}$$ が $${\dfrac{f'(x)}{f(x)}}$$ のタイプではなかったときは 変形が必要となります

ここでの変形は 2つに分かれ
1つ目は 分母を因数分解 (部分分数分解のため)
2つ目は 分母を平方完成して特殊置換 (因数分解できなかったとき)

となります

まずは分母が因数分解できるときのお話です
基本的な部分分数分解の式がありましたので確認しましょう

3数の場合もありました 数列でも出てきたものですね

3数の場合にはここでは一般化はせず3連続整数の具体例だけにとどめます
後の恒等式の利用を考えればよいからです
ちなみに 数列では(*)のところでストップしていました
なぜなら 数列での部分分数分解の目的は 項の相殺だったからです
しかし積分での目的は 積分可能な関数に分解することなので
そこからさらに分解します

そして 上の部分分数分解の公式は いずれも分子が定数の場合に限ります

$${\dfrac{1次式}{2次式}}$$の場合には その都度計算をするしかありません
部分分数分解の証明と同様の方法でうまく変形できますが
思いつかなかったり 分母が3次のときなどには
数学IIのところで学習した 恒等式を利用します

しかし そもそもどういう形に分解できるのか ということを知らないと恒等式が利用できません

いくつか代表的なものを列挙します
分母は$${(x+a)(x+b)}$$などとしていますが$${(ax+b)(cx+d)}$$等の場合でも大丈夫です
また大文字の$${AやB}$$は定数です


これについては恒等式を利用せずとも工夫して計算できる


知らないと困るという 1つ具体例を紹介します

上の(*)(**)(***)のうち,(*)(**)は間違っています
つまり,(*)(**)の形には分解することができないということです(定数$${a}$$や$${b}$$が存在しない)
一方 (***)は正しいです($${a,b,c}$$が存在する$$)
正しいものの 積分を考えるとその後さらに分解することになります

したがって 上の例で紹介した通り

とおいて恒等式により$${a,b,c}$$を求めればよいです






特殊な置換積分の利用

前節の部分分数分解や恒等式の利用による分解は
分母が因数分解できる場合のお話でした
迷子になりそうなのでもう一度書きますが 変形は2つあり
1つ目は 分母を因数分解 (部分分数分解のため)
2つ目は 分母を平方完成して特殊置換 (因数分解できなかったとき)
です
問題では出てきていませんが次のような場合も1つ目です

因数分解できるというのは 有理数の範囲ではなく実数の範囲です

そして2次式である分母が実数の範囲で因数分解できない場合には
平方完成によることとなります
この場合には定積分の問題となります



最後にまとめの1問です





ちょっと異なるだけで解法が分かれメンドウなところですね
真分数式化 $${\dfrac{f'(x)}{f(x)}$$かどうか 部分分数分解 特殊置換
という順序でしょうか
比較検討して理解しましょう





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