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転職先がホワイトコーティング企業だった話

収入にこだわらないで人生やりたい事をやった方が良い。

周囲の成功している(人生に満足されている)方はみな口を揃える。

私(濱野)は、不動産業界で経理のアシスタントマネージャーに昇格したてで、メガバンクの同い年の方より少し下がる水準の収入で同年齢層でみれば平均より高い収入で安定していたが、上で言う成功者しか知らぬ高貴な境地に憧れ、思い切って転職する事にした。

主に経理職だったが、財務専門職を強く希望していたので現状より4割少ない査定の中、約1か月家族を説得して転職を果たした。

しかし、笑ってしまうくらい地獄だった。

□マネージャーになるまで

①入社後2ヶ月で入れ違いで他部署退職者の業務にアサインされる
(入社前からそうするつもりだった事を知る)

②待遇下げて入社した意味がなくなったので、所属マネージャーを通してGMと面談することになったが、日程を決めた後、すっぽかしをうける。

③仕方なく早く戻れるようそのままプロジェクトを企画して実行フェーズに持ち込む。

④半年経過した頃、このプロジェクトは他部署業務だが、所属はそのままなので評価しにくいし、所属の他のスタッフからもそれを高評価をする同意は得られないとマネージャーが言い始めたので、当初の財務アサインに戻してほしいとお願いする。

⑤当初の財務アサインに戻す事が出来るが、
今までのプロジェクトについては評価は一切なくなり、兼任として少しだけ携わっていた財務業務よりも厳しいレベルを要求するとの通告を受ける

⑥ひとまず会社としても重要なプロジェクトで経営企画の役員とCFOの2人を巻き込んでいたため、やり切った。ちょうどその頃、マネージャーが退職する事になり、後任を打診されGM承認の上、財務マネージャーの引継ぎを開始する事になる。

⑦1ヶ月して、CFOがGMにマネジャー打診を濱野に直接したか?と聞かれ、いいえ。と答えるとまだ空席ならばと、CFOが別部署のマネジャーを打診した。後ろに控えているであろう濱野にもその方向で伝えておいて欲しいという事になった。

⑧数日後、CFOが濱野に伝えたか?とGMに訪ねると、はい。濱野はマネージャー職をやる心配がなくなりホッとしていましたと作り話を報告する。

⑨後日、マネジャーから引継ぎを受けているところに、CFOが次期マネージャーとして指名した方から引継ぎ受の連絡が重複してきたため、GMが嘘で取り繕っている事がCFOも含めてようやく全員に発覚する。

⑩CFOはこの嘘が発覚するまで既にGM承認の元、1ヶ月引継ぎをしていた事実を知らず、CFOがGMとともに濱野に謝罪し、濱野がマネージャーとなることで話がまとまった。

□マネージャー編


①色々コロナ禍で大変だが、なんとかマネージャー職を周囲に迷惑をかけまいと行っていた。その中、給与テーブルは入社当時のスタッフのままだった。昇格は年度更新のタイミングとのことだった。(役職手当は数万円)これも知らされていなかった。

②さらに驚いたのが、年度更新でも毎回1ノッチしか上がらず、そこも1つ上がってもまだスタッフ職のテーブルで基本給は通常昇級分のみ。

さらに1ノッチあがるには数年かかる評価設計で、きちんと管理職のテーブルに乗るにはトータル約5年。

ちなみに前職と同じ水準になるにはあと10年はかかり、ドラゴンボールに登場するでてくる界王様へ続く蛇の道を思い出したくらい衝撃だった。

③待遇は別として、実際にやりたい事をやれているかというと、今はコロナ禍で結局出来ていない。当初投資判断、財務戦略などが募集要項にあり心が躍ったのが懐かしいくらい。

配下には10人近い人がいて人柄はいいが、人が多ければ自然と色々な対応は生じてくるので、これまで以上に大変になったのは間違いない。

ガバナンスにも都度大きな問題があり、会社がもしコケる時があればガバナンスだろうなと確信している。
馴れ合いのなかで得ている無限定適性意見を信じ切って、致命傷になる欠陥の指摘や、改善提案も対応する雰囲気はない。
最近中途入社したスタンダードを知っている管理部門経験者は改善提案を阻まれたり、同じような被害に遭って理由を明かさずに退職していく。

このような待遇、管理状況の会社にしがみついていて良いのかと疑問になり相談すると、
どういう待遇かよりも、自分のやる事に集中すべきと社内の先輩から叱責を受ける。
一理あるが、結果を残してもなにも跳ね返りはしない環境に、とにかく感謝したり、やりたい事に集中出来るような状況ではない。
これまでの裏切りは濱野本人のみならず、
経済的時間的に家族にも大変迷惑がかかっているからだ。


幸いな事に、昔お世話になった方など、色々な方が声をかけてくださるので、なんとなく次のステージの確保は大丈夫かなという状況だ。

ところで、
頭書のやりたい事をやればそれで良いか、
という事について言えば、自身の答えはノー。
行った先の会社(とくに人間力)によると思う。

頭書の成功者は、行った先の会社がそもそも人間力が高い集団なはずだ。
自分が考えるに、心(⇨経済的)に余裕があって、当たり前の水準を全員で引き上げる作用が自然にそなわった環境がないと、
濱野が経験したような悲劇が起きてしまう。
この部分すら成功者では当たり前だから言及されず、大事な前提が表示されないまま、やりたい事をやった方が良いという言葉になっていたのだ。

当たり前の結論だが、転職に際して、やりたい事で成功するには環境で結果が全く変わる。
面接から入社までの手続きの間にここは通常の会社とかけ離れているかな…と違和感が出ていればそれがその会社の実態かも知れない。

実際、内定して条件を出す前に雇入健康診断を受けるような要請があったこと、提示額が常軌を逸して安かったこと(募集の想定年収を大幅に下回っている)には大変違和感があった。その片鱗はどうしても出てしまうのである。

転職する際に、納得できるチャレンジャーがたくさん生まれますように。

ホワイトコーティング企業
(募集要項のドレッシング)にはお気をつけ下さい。

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