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喪中につき

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喪中につき 7

父は昨年の今日、2月16日の早朝に亡くなった。 ちょうど1年が経ったことになる。 前回のエン…

喪中につき 6 醸化する親娘

喪中って1年間あるんだ、よかった、と書き始めたこのシリーズ。 父が亡くなったのは2月だから…

喪中につき 5   発熱

Covid-19ワクチン、モデルナの2回目の接種をした。1回目の副反応が2週間以上も続いたので、2回…

喪中につき 4 黒い鷲

父が危篤状態になってから亡くなるまでの今年2月の少しの間のこと。 帰省中、いいつかった買…

喪中につき 3 夜中のバス

2月。父の葬儀を終えて実家から特急列車で東京に戻った。夜遅くターミナル駅に着いた。地下鉄…

喪中につき 2 寅さんと大人の塗り絵

このエントリーは自分の状態変化とした事のログ。特に意味はないのだけれど、こんな変遷を経た…

喪中につき 1

4歳、世界が突然私に現れた。 それは、家族連れで賑わう動物公園。保育園の遠足だったのかもしれない。日差しを遮る木陰を探して家族でビニールシートを敷いた。そこから小さい身体で見上げた世界。桜は散って葉桜の枝が頭の上に伸びている。レンゲツツジの茂みすら包み込むようにが大きい。 私には意識がある。周りには世界がある。人が沢山いて、木々や花、色や光がある。動物もいる。けど、この人たちに私と同じように主体的な意識があるかは、絶対に証明できない。だって、その人の意識を私は体験できない