模話1「還暦世代のお笑いを語ろう」

模話2「もうお笑い番組ってみてないよね？」

模話1「動画で見られるしね、ある意味昔に見てないコントは新作みたいにたのしめていいね。ぐっ」

模話2「いまの若手とかは興味がないでしょ？」

模話1「見たら面白いし、すごいと思うね。松本人志さんのおかげで、自分でネタが書ける芸人さんたちが脚光を浴びたことはよかったと思うよ」

模話2「作詞作曲を自分でやってる音楽アーティスト同様にってことだね。当然のことだよね」

模話1「だからさ、お笑いでいうと…萩本欽一さんがどんだけ革命的だったかってことだよね」

模話2「昔DVD発売されたものをYouTubeでみたけど、あんな作品をよくテレビで放送してたよね」

模話1「ちょっと○るってる人の発想力だよね(笑)」

模話2「いま見ても面白いしね、もわくんはどんなやつが好き？」

模話1「動かない時計しか売ってない時計屋の話でさ、二郎さんが欽ちゃんに気に入られて〈気に入った、好きな時間の持ってっていいよ〉みたいなこというと、二郎さんが動く時計がほしいって伝えるとさ…〈うちはそういうのはやってない〉ってさ、ほんとにそういう人みたいでさ欽ちゃんが。面白いんだけどなんか怖いっていうか…シュールなコントが多かったよね」

模話2「基本ライブで即興でやってたんだってね」

模話1「欽ちゃんが台本書かないで、二郎さんにこんな感じでみたいにしか伝えないもしくは何も伝えないってどっかで読んだかな(笑)」

模話2「アドリブのジャズバンドみたいな感じかね(笑)」

模話1「欽ちゃんはバイオリン弾けたらしいし、二郎さんは歌手で、音楽的な素養ってのはあの時代は必須科目だったのかもね」

模話2「はや回しだけど音楽的なリズムはあったかもね」

模話1「クレイジーキャッツもドリフターズもマチャアキに井上順さんもスパイダースだしね。ボクのお笑いのアイドルはみんな音楽やってる人だってのはなかなか面白いよね」

模話2「コント55号は異端っぽくて痛快な存在だったんだろうね」

模話1「たけしさんたちが出てきたときに、それまでの漫才のスピードがはや回しになった感じだったし、55号もテンポが早かったよね」

模話2「時代はハプニングの頃かな？」

模話1「高度成長期で変化ははやかったんだろうね。時代から生まれた異端児で、笑いを質的に変えた人たちなんだろうね」

模話2「小林信彦さんがそう言ってるね(笑)」

模話1「まあいいじゃん。そこまでわかってみてなかったし(笑)。いま見るとすごいという見方はロックをいま聴くとすごかったことが理解できるってのに近いかな？」

模話2「55号はドリフターズなんかが出てきたあとに人気が落ちたのかね？」

模話1「いや、独自のスタイルをつらぬいて、ある意味飽きられてブーム便乗で見ていた人がいなくなっただけじゃない？ロックみたいなもんだね。似てるかも」

模話2「その後欽ちゃんのどーんとやってみよう？だっけ？表記は正確にはいまわからないけど…復活して萩本欽一ショー的な番組を連発して黄金期にまた入るんだよね？」

模話1「あれは先にニッポン放送のラジオ番組で人気があったんだよね。未来の放送作家養成期間みたいな番組でいつも聴いてたね。兄貴がきんどんしょうをテレビ含めて3回とってたかな？それできいたりみたりしてただけだった」

模話2「他人軸か(笑)」

模話1「まあね。自分軸の笑いに目覚めるのはやはりマンザイブームだね」

模話2「誰が好きだったの？」

模話1「やっぱりたけしさんはオールナイトニッポンを聴かないと友達と話ができないから、タモリさんにたけしさんは聴き続けたかな？」

模話2「マンザイコンビでは？」

模話1「とにかく全部みた」

模話2「ブームにどっぷりかい(笑)」

模話1「ほんとそうだった。いろいろ好きな漫才師はいたよ。ユートピアとかさ、コント赤信号、のりおよしお、ツービート、紳助竜介、おぼんこぼん。プロフェッショナルなやすきよさんとかおぼんこぼんさんとか、トークショーみたいなたけしさんとか、舞台演劇みたいな赤信号とかさ…バラエティにとんでたね」

模話2「ロックでは体験できなかったパンクムーブメントにであったみたいな感じかね(笑)」

模話1「違うな。あれはお笑いのモンタレー67だな(笑)。ラビシャンカールからモビーグレープからジミヘンやフーとかね。幅広いビッグバン。テリー伊藤さんとたけしさんのお笑いウルトラクイズというウッドストックに至る金字塔だな(笑)。金八先生とザマンザイは見逃したことはないぞ(笑)」

模話2「続く～」