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『推しといつまでも』でB'z特集を担当した話

『推しといつまでも』2時間スペシャルが先日放送になり、前半1時間は『B’zの名曲&神ライブランキング』でした。ご覧いただいた皆さん、本当にありがとうございました。

中学生のころからB’zを推し続けて(当時は“推す”という言葉はありませんでしたが)、自分が総合演出を務める番組でB’zの特集ができるなんて…と放送が終わってからしばらく経った今でも感慨深く、全然感慨浅くなりません。

先日のnoteにも書きましたが『推しといつまでも』という番組のコンセプトのもとになったのは、2013年に行われたB’zの離島ライブです。

それにしても、仕事場でこんなに「B’z」と言ったのは初めてです。なんせ台本もB’z、VTRもB’z、ナレーションもB’z…なにをしようにもB’zなんです。それもどれだけB’zの話しても誰も怒らない(別に今まで怒られるほど話してたことはないですが)。

企画がスタートしてからは、スタッフとのやりとりも少しずつ変わってきました。最初はADさんと「『LOVE PHANTOM』と言っても、こっちの『BUZZ』じゃなくて、『HINOTORI』の方が欲しいのよ」「はぁ…」みたいな会話だったのですが、最後の方は「『裸足の女神』の…」「あ、『Highway X』ですね!」という具合に、もう普通にツアー名が行き交うようになっていました。

ADさんが資料用にDVDを買ったらもらえたらしく
「これは山内さんに」と
わざわざ持ってきてくれたステッカー

普段はそれぞれの放送回に担当ディレクターがいて、そのディレクター陣にVTR作成を託して僕はチェックする側なのですが「今回ばかりは僕にやらせてください」とお願いして、全VTRを僕が作りました。他の企画のチェックもあるので、自分の手を動かすと作業時間が足りなくなるだろうな…と思っていたのですが、予想通りスケジュールがめちゃくちゃタイトでした(そらそうだ)。

それでもこれまで何十回(何百回?)と観てきたライブ映像を編集するのは望外の喜びで、気づけば作ったVTRは11本。編集室で作業していると、誰かしらがB’zを鼻歌で歌っている…そんなことすら嬉しい時間でした。

情報解禁されてから、僕のSNSにたくさんの「ありがとうございます」と「おめでとうございます」という声が届き、本当に恐縮しました。放送後に「B’zのライブチケット、初めて買いました!」「久々にライブに参加します」という声が届いたのも嬉しかったです。

大きな反響があったうちのひとつは、番組の中で使ったBGMでした。ランキングとは別に、30曲以上のB’zの楽曲を使いました。せっかくなので、ちょっとその裏話を…。

SNS上では僕が選曲したと思われた方が多かったですが、実は半分以上は音効さんのチョイスなんです。音効さんとは、番組のBGMやSE(効果音)を選んでくれる担当です。ただこの方、熱心なB‘zファンというわけでありません。それなのに、です。

今回収録前にVTRチェックをしていた時、めちゃくちゃ驚きました。『B・U・M』やん!『僕には君がいる』やん!と。番組をご覧になった皆さんと同じ状態です。

音効さんに「なんであの選曲なんですか?」と聞くと「ランキングの部分ではハードなギターの音が続くので、メリハリをつけるためにBGMとして使う部分では打ち込み系やピアノみたいな、ギターとは違う音色をもってきたんです」とのこと。うなりました。

ただ音色だけで選んでいるわけではありません。特効の大爆発のコメントの裏でかかっているのは『ケムリの世界』だし「ライブ会場でお話を伺いました」の裏では『おでかけしましょ』がかかっています。ちゃんとコメントや内容とリンクした曲をチョイスしてくれているのです。プロの仕事だなぁと思います。

ちなみにこれはB’zの回だから…ではありません。2時間SPで他のコーナーに出演してもらった村重杏奈さんがウザめのボケをしたときには、AKBの『UZA』がかかっているのです。他の放送回も、こんな選曲が散りばめられています。

とはいえ、僕の選曲も一部入っています。ラストのスタジオでかけた『いつかまたここで』とか。

↓BGMに使った楽曲をまとめたプレイリスト

ちなみにビジュアル面だと、いつも番組のテロップには花があしらわれているのですが、B‘zと花はイメージが違う気がして、このコーナーだけ赤と青の☆を使うデザインに変更しています。もちろんツアーのタイトル、そして新曲『STARS』のジャケットからです。

ただハードな☆だと番組のテイストとかけ離れてしまうので、イラストテイストでPOPなデザインを編集チームが作ってくれました。

僕の存在を知っている方には、僕の熱い思いで突っ走ったかのような印象だったかもしれませんが、このような各セクションのプロの仕事があって放送が成り立っていることを知っていただけたら幸いです。

ちなみに企画の冒頭は『ultra soul』のイントロから始まり、エンドには最後の「ハイッ!」がかかるという『ultra soul』で包む構成になっています。誰からも指摘されてませんが…笑。

ライブ会場でファンの皆さんにお話を伺ったとき、多くの方から出てきたのが「謙虚」という言葉でした。いちB’zファンとして、松本さんと稲葉さんの人間性にまで踏み込んで番組が作れたのはとても嬉しいです。

ただ、番組内容に関して「山内さんだったから…」という声をいただきましたが、今回の内容(2人の謙虚さ)はB’zファンの多くの皆さんが感じていることだと思うんです。僕が無理やりねじこんだわけではなく、その声が多かったからランクインしただけだし、多くいるファンの中でたまたま僕がテレビのディレクターをやっていたから、僕が作ることになっただけ…と思っています。

初めてB'zのライブに行った時、チケットカツアゲから逃げ切って本当に良かったー!笑

↓その記事がこちら

番組に触れていただいた方、取材に協力してくれた方、そして始まったばかりの番組に膨大な素材使用の許可をくださった事務所関係者の皆様、本当にありがとうございました。

『推しといつまでも』はB’zの回だけでなく、出演してくれたタレントさんの魅力が少しでも伝わるように…と思いながらいつも作っています。今回の放送で、B’zの魅力が色々な方に伝わったのなら、そんな幸せなことはありません。

そしてこんな番組が放送できるのは、やっぱりB’zの2人が35年間止まらず走り続けてくれているからです。大規模なツアーが開催され、新曲もリリースされるなか、どんどん発表されるソロの新しい楽曲たち…やっぱりB’zは最高です。

これからもB'zを推せる喜びを胸に抱えながら、いちファンとしてB'zを推し続けたいと思います。まずは夏のツアーが無事完走できますように!

※番組は7/10までTVerで配信されていますので、是非ご覧ください

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