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新番組が始まりました(12年ぶりに)

2023年4月17日に新番組『推しといつまでも』が始まりました。「長年心に秘めた推しへの感謝を伝える場を提供する」というコンセプトの番組です。

「目に優しい」をコンセプトに作られたロゴ

今回は番組スタートに至るまでの個人的な経緯を、言える範囲で書いてみようと思います。

僕は総合演出という、スポーツでいうキャプテン的な立場で番組制作に携わっています。現場監督みたいなもんですかと聞かれたらそうなんですが、ここで「監督」という言葉が入ってくると「キャプテン」と同じなのは変になる気もしますし、そもそも工事現場の現場監督が何をやっているか知らないので、本当に合っているかもわかりません。まぁ要は色々決める係です。

この番組、僕にとっては12年ぶりの新番組になります。12年前に立ち上げたのは関西ローカル深夜のバラエティ番組でした。ソーセージ・学天即・プリマ旦那・和牛・GAG少年楽団という5組がメイン(この12年で和牛以外全組改名しました)で、最高のメンバーだったにも関わらず僕の力不足で、1年半で終了してしまいました。

11年前の集合写真。みんな若い。

あれから12年。大阪でも東京でも企画を出し続け、結構な頻度で特番にはなるけど、ひとつとしてレギュラーには至りませんでした。

開き直ってこんなnoteを書いたことも。

12年間、総合演出という立場で番組に携わったことは何度もありましたが、自分が立ち上げたものではありませんでした。

40歳を過ぎたころ「もうレギュラー番組立ち上げを目指すのはやめよう」と思い始めました。そればかりにとらわれていると、10年後につまんない50歳になっているような気がしたのです。

その時の気持ちを記したnoteもありました。

レギュラーの番組制作だけではなく、和牛の『情熱大陸』やRadiotalkでの配信、Paraviオリジナルのダウ90000との番組など「たのしそう」なことに積極的に手を伸ばしていくようになって数年が立った2022年12月。事態は急展します。

月曜22時の番組のリニューアル責任者に指名されたのです。

上司から呼ばれ「1週間後までにリニューアル案を出してほしい」と言われました。散々特番をやってもレギュラーにならなかったのに、この1週間で書く企画がレギュラーになるというのです。人生、本当に何が起こるかわかりません。

ここ数年お世話なっている構成作家の竹村武司さんにお声がけして、企画会議を行いました。

その時に竹村さんが出してくれたひとつが『推しが我が家にやってくる!』という企画の原型です。この企画書を見たとき、僕は震えました。なぜなら、僕は10年前にかなり近い企画を書いていたからです。

『芸能人がファンの自宅にやってくるが、サプライズではなくて事前に告知。おもてなし準備に密着するのが前半、おもてなし当日が後半』

この企画、後々文字面だけでは何が面白いのか伝わらないこともそれなりあったのですが、B'zファンを30年来やっている僕にとっては一瞬で全てがイメージできました。

「間違いなくこれは面白い!」

そう確信した僕は、1週間後に合計4つの企画を出したものの「『推しが我が家にやってくる!(当時はタイトルが違いましたが)』が通りますように…」と祈っていました。

それから数日後『推しが我が家に~』の企画で進めるようにとの連絡があり、3月末にパイロット版を放送して4月からレギュラーがスタートということが決まりました。

「特番で結果出したやつがレギュラーになるんちゃうんかい!」と昔の自分がつっこんでそうですが、そうも言ってられません。これまたここ最近ずっと組んでいる制作会社の頼れるチームに入ってもらうことができ、チーム作りも急ピッチで進んでいきました。

まぁそこから本当に色々あったのですが、4月17日からレギュラー放送がついに始まりました。番組内容、チーム編成、僕の立ち振る舞い、どれをとってもこのタイミングと年齢じゃないと成立しなかったかなぁと思います。不思議なものです。

消灯後のセット

30歳くらいの頃、一回り上の先輩たちが大立ち回りしていたら「さっさと隠居しろよ」と思っていた僕なので、後輩からすると「いつまでやってんだあいつ」と思われてるやろなぁとも思います。

でもご縁があって一緒にすることになった第一線で活躍する出演者の皆さんや「推しを自宅でおもてなしする」という無茶な企画に挑んでくれる素敵な街の方々、決して軽くないカロリーの番組を真摯に制作してくれているチームと応援してくれている社内外の人たちのためにも、今は42歳の自分なりの全速力で走る気持ちでいっぱいです(ちょいちょい昼寝はしますが)。

番組はまだ始まったばかりで、裏番組は信じられないくらい強敵(というかラスボスクラス)ばかりです。『月曜からよふかし』『報道ステーション』『関西テレビ制作の骨太ドラマ』…こうやって自分で書いていてもげんなりします。

ちなみに『推しといつまでも』というタイトルは「『推し』という今どきの言葉に、ちょっと年代が上の人でも安心する単語をくっつけたい」という宿題を作家さんたちに出したところいただいた案で、加山雄三さんの『君といつまでも』が元ネタになっています。ただそれを知らなくても成立しているタイトルなので、結構気に入っています。

「『いつまでも』って言うわりにはあっという間に終わったよねw」とヤフコメにつまんないコメントをされないように、少しずつでも番組を観てくれる人が増えるように努力するしかありません。このnoteを書いているのも、番組を知ってもらうきっかけがひとつでも増えれば…という思いからです。

月曜22時、これからは『推しといつまでも』を見守っていただると(できれば二度と裏番組は観ないでもらえると)幸いです。よろしくお願いします。

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