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不思議なヨルダンのあれこれ

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ヨルダンで暮らしている中で発見した、ヨルダン独特の文化や習慣についてまとめています。
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ヨルダン人の本音と建前、お世辞

人との良好な関係を保つために、ハッキリと「No」と言わない日本人の様子を見て、日本には本音と建前の文化があると言われることが多い。しかし、ヨルダンに住み始めて3ヶ月が経過し、ヨルダンにも所謂「本音と建前」や「お世辞」の文化があることを実感する出来事があった。 1人暮らしをするようになって街中で買い物をする際、野菜や果物、肉などを無料でいただくことが何度もあった。(トップの画像のトマトとアラブのお菓子も、無料でいただいた物。)この街で働いていると言うと「アハランワサハラン(よ

ヨルダンのアラビア語は野暮ったくて男っぽい?

アラビア語には、クルアーン、新聞やニュースで使われる書き言葉の「フスハー」と、話し言葉である「アンミーヤ」の2種類がある。 「フスハー」は学校で習うものなので、アラブ人でも、フスハーを使って上手に話せない人もいる。 一方の「アンミーヤ」は話し言葉であり、アラブ世界では国や地域によってさまざまなアンミーヤがあり、それぞれの言葉はかなり違っている。 例えば、「ほしい」(want)という単語。 クウェートやカタールなどの湾岸諸国のアラビア語は「アビー」と言うし、エジプトでは

ヨルダンから送った手紙が、4年後に届いた

2020年1月にヨルダンから日本の実家に向けて送ったポストカードが、3年10ヶ月後の2023年11月にやっと届いた。 まさか自分でその手紙をポストから取り出すなんていう未来は想像していなかった(笑) 字を見てすぐ私が出した手紙だということは分かったが、あまりにも昔のこと過ぎて、一瞬混乱した。 消印のシールに書かれた「2020/1/22」という表記を見て、やっと思い出した。 その時に出した手紙だって。 同じ日に、伯母や友だちからも、私からの手紙が届いたという連絡を受けた。

国民に愛されるヨルダンのロイヤルファミリー

来たる明日、6月1日は、アブダッラー2世国王の長男であるフセイン皇太子の結婚式が予定されている。 そのため、明日は祝日となり、今日も企業や役所の就業時間は午後1時までとなった。 5月25日のヨルダン独立記念日の時も、そこら中で国旗を掲げるなど、国全体でお祝いしている空気感があり、ヨルダンは、国民に愛されている国だと言える。 その大きな理由の一つが、ヨルダンのロイヤルファミリーそのものが、国民に愛されているからだと思う。 ヨルダンでは、前国王、現国王、皇太子の順番で、3

ヨルダン人の結婚式に参列してきた!

ヨルダン人の友だちの結婚式に招待してもらった。 結婚するのは、去年大学を卒業した20代前半の女の子。 彼女の両親も「マハは私たちの娘よ」と言ってくれるほど、その子の家族には普段からすごくよくしてもらっている。 そんな大好きな家族の晴れの日ということで、この日に向けてトーブ(ヨルダンの民族衣装)を買うなどして、すごく楽しみにしながら当日を迎えた。 友だちの家に着くと、ウェディングドレス姿のとっても綺麗な友だちの姿があった。 彼女の家族も、ドレスやスーツでバッチリと決まっ

砂漠のトリュフ(カマー)を食べてみた

ヨルダンには「砂漠のトリュフ」と言われる食べ物がある。 その名も「カマー(كمأ)」 人によっては「フォガア(فقع)」とも呼ばれる。 砂漠のトリュフとは一体どんな味がするのか。 せっかくヨルダンにいるので食べてみたいと思い、3月のある日、いつもの八百屋へ向かった。 「カマーある?」と聞くと、持ってきてくれたのがこちら。 この見た目はなんと言っていいのか、、、(笑) あんまりキレイとは言えない状態の野菜だった。 値段を聞くと、小さい方で2.5JD(約470円)という

幻のヨルダン国花、ブラックアイリスを遂に発見!

ヨルダンの国花は、ブラックアイリスという黒色のアヤメ。 日本の国花である桜と菊は、日本で簡単に見ることができるが、ブラックアイリスは自生している場所が限られていて、なかなか見つけることができないという。 実際、去年のこの時期をヨルダンで過ごしていたのにも関わらず、去年は見つけることはできなかった。 まず、偶然に見かけることは稀。 ちゃんと探さないと見つからない。 2年目の任期を迎えた今、今年がブラックアイリスを見ることのできるラストチャンスであった。 2月ごろから、

ニワトリを1羽まるごと購入した話

ヨルダンでは、生きているニワトリを売っている「ニワトリ屋」が存在する。 ヨルダンの先輩隊員が、日本からヨルダンに遊びに来てくれた時に、ニワトリを買って焼き鳥をしようという話になった。 一人暮らしでニワトリを買おうなんて思う機会は全くないので、これは良い機会だと思った。 普段から利用しているバス停の近くには、ニワトリ屋が立ち並んでいるエリアがある。 ニワトリは重さによって値段がつけられており、1キロあたり1.6JD(300円)くらいが相場であった。 そんなにたくさんの

アラブ人家族の家系図を書いてみたら驚きの連続だった

上の画像をご覧ください。 これは、知り合いのパレスチナ人家族の家系図を書いたもの(の一部)である。 青の丸が男性、赤の丸が女性を表している。 中央下に書いた6個の丸のうちの赤い丸1つが、7年生、日本の中学1年生にあたる歳の女の子だ。 その子の名前を仮にバヤーンとする。 バヤーンのお家にはよく行かせてもらっている。 難民キャンプの中にある活動先から歩いて数分のところにあるので、活動終わりに立ち寄って、帰りのバスが来るまで家の中で待たせてもらうこともある。 先日、バヤー

全然違う!?ヨルダン方言とエジプト方言の違い

最近、1週間エジプトに行ってきた。 エジプトに行きたいと思った理由は、ヨルダン方言がエジプトでどこまで通じるのかを知りたかったから。 アラビア語は、クルアーンやニュースで使われる正則アラビア語(フスハー)と、各地で使われる方言としてのアラビア語(アンミーヤ)の2種類に分かれている。 フスハーを口語として使う国はなく、現地の人々はアンミーヤを話す。 アンミーヤは、地域、国によって異なっている。 ヨルダンで話されているヨルダン方言のアラビア語は、シリア、パレスチナ、レバノ

シリア人女性の見分け方

ヨルダンには、パレスチナやシリアからの難民が多く住んでいる。 Uberのおじちゃんがパレスチナ人だったり、近所の店で働いている女の子がシリア人だったりするなど、日常的にパレスチナ人やシリア人と遭遇する。 彼らが何人であるのかを見た目だけで判断することは難しい。 と思う私がいるのと同時に、彼らも、私が何人なのか見分けることはできない。 日本人と中国人と韓国人を見分けることは不可能に近いと言う。 一方、日本人である私にとっては、アジア人を見かけた時に、日本人かどうかを外見

オリーブの季節の始まり

9月に入ってから時間の過ぎ方が加速している。 それくらい忙しい日々を過ごしていて、noteを更新するのに3週間以上も空いてしまった。 ずっと暑かった気候も、いつの間にか朝晩にかけてかなり涼しくなった。 それでも昼間は半袖になれるくらいの寒暖差があることによって、ここは砂漠の国なんだということを思い出させてくれる。 10月になってからは、街の八百屋にオリーブが並び始めた。 たくさんのオリーブが並んでいる様子は、その黄緑色の鮮やかさに、思わず写真を撮りたくなるほどだった。

17人兄妹!?ヨルダンの驚き家族・結婚事情

ヨルダン人と家族の話になると、未だに彼らの家族の人数の多さに驚かされることがある。 つい最近の出来事。 近所のお土産物屋さんのおじちゃんは、いつも仲良くしてくれる家族のお父さん(仮に、ムハンマドとする)と顔も声もそっくり。 聞くまでもなかったが、彼らは兄弟だった。 私マハ(以下、マ)と、おじちゃん(以下、お)の会話がこんな感じ。 この家族の内情には、他の面でも驚かされる。 いつも仲良くしてくれるこの家族のお父さん(ムハンマド)が、A家の出身として、その奥さんがB家の出

サボテンの実って食べられるらしい

そもそもサボテンに実がつくことなんて知らなかった。 初めてサボテンの実を見つけたのは、7月だったと思う。 いつも行く八百屋の店頭に、見慣れないフルーツがあった。 八百屋のお兄ちゃんに聞いてみたところ、それはまさかのサボテンの実であることが判明した。 それから数日後、同じ八百屋にて、皮を剥いた状態で売っているサボテンの実を見つけた。 「冷蔵庫で冷やしてそのまま食べると美味しいよ」 とのことだったので、この皮の処理がされたサボテンの実を買ってみることにした。 同じ時期に