75歳から進化するサーフィン打法

どの時代でも、スポーツには必ずと言っていいほどヒーローが出てくる。野球で言うと巨人の黄金時代の長嶋、王選手。絶対的ヒーローである。
麻雀に目を向けてみると、小島武夫、灘麻太郎というヒーローがしのぎを削ってきた。手牌に華がある小島武夫プロ、そして、灘麻太郎は実をとる選手。カミソリ灘という、それこそシャープな麻雀でタイトルを総なめにしていった。日本プロ麻雀連盟をプロ集団として確立した。その後に荒正義、瀬戸熊直樹、佐々木寿人と並んでいくが、みんな強い。列挙した人たちはタイトルを奪取していくのである。

例えば、ポクシングではチャンピオンを何ヶ月も続けて行くかということでクローズアップされる。日本プロ麻雀連盟では1年間に鳳凰位、十段戦、王位、マスターズ、グランプリMAXと沢山のタイトル戦が確立し、全部集めるとグランドスラムはどうなるか?とか、タイトルを連続して取ったりとする。そうすると時代の寵児になるとも言える。

私は鳳凰位3連覇としているが、連盟のそれ以外のタイトルは取っていない。
私もその時代1つのタイトルを取ると、次の1年間は決勝まではお休みになって、1年間リーグ戦を戦ってきたベスト3が決勝戦に参加。私はディフェンディングチャンピオンとして、その三人をもぐら叩きみたいにやっつけるだけである。
タイトルを取った時は50代であった。

よく、麻雀プロの最盛期って何歳ですか?と、聞かれたりするが大体50歳ぐらいがたくさん活躍する年代ではないかと思う。スポーツのアスリートとは違う趣がある。
アスリートは体力が最も大切。麻雀プロの場合は体力も必要であるが、智力も相当必要である。そして大局観。ここもそうである。
大局観の揺らぎを私は感じていて、1回戦目に大きなトップを取ると後の戦いがおろそかになって、ラス→ラスと続くことが多々ある。反省しきりである。

さて、今は対局がネットで放映されるようになった。みんな、勉強材料とする。そうすると、麻雀のフォームというのが研究されてしまう。私などもそうで
「古川さんの仕掛けって、ブラフが多いんじゃない?」
と研究されてしまう。
サーフィン打法としては
「字牌は後から重なるか重ならない」
で前に出る出ないを決めている時もあるのだが、それを知ってか、先にバンバンを字牌を切られてしまう。重なったとしても残りの牌の可能性がない…。こういうことが繰り返されてしまうのならば、私も進化をしなくてはいけない。

それを実践したのが4月24日の鳳凰戦2節で皆さんに披露しました。上家のカン3をチーせずにそのあとにツモ。五八万待ち。タンピンツモドラドラで4000オールを召し取っているのである。達人戦でも少し変えて打ったが、ここは少しマイナスという形となった。

何を変えたか、今までは一向聴では向かっていうことが多かった。結果、放銃というケースが多くて
「何をやっているんだろうなぁ」
自問して麻雀を打っていた。

1年間の勝負である良い時もあれば、悪い時もある。
鳳凰位のリーグ戦は長丁場だから、必ず絶不調になることがある。今までトータル沢山のマイナスを叩いていたが、私の麻雀はトップを無理やり取らない。2着でいいという麻雀に終始したい。2着に行って、何かあったときにはトップをとるぞ…という。
そんなフォームは変わらないままです。

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