三千世界覇王グローブ 第5話
俺--騎馬スレイプニル--はとある人間をドール怪人に変えた。
その者は服飾の道に進むことを夢見ており、必要な資金を稼ぐためネットやアパレルショップで自作の服を売っていた。
今までドール怪人にされたものはネガティブな感情に支配されたものばかり。
今回あえてポジティブな感情の持ち主に目をつけたのは、それが感情エネルギーの源になりうるか検証するためだ。
さあ、期待通り動いてくれよ…。
俺--世良快里--はせっかくの休日を邪魔された。
例によってドール怪人(今回はマンティスドール)が現れたのだ。
グローブに変身し戦いに臨んだはよいが、戦いづらい。
さっきからマンティスドールは「服作りが楽しい」だの「夢を叶えたい」だのポジティブな願望ばかり口にしているのだ。
俺が手をこまねいていると、スレイプニルが現れた…。
「この失敗作が!」
俺--騎馬スレイプニル--は、罵声を浴びせながらマンティスドールを攻撃した。
マンティスドールは遂に倒れ、その場には女が傷だらけで伏していた。
その女を見た瞬間、グローブが激怒した…。
「この野郎!」
俺--世良快里--は激怒した。
必ず目の前の敵(騎馬スレイプニル)を倒さねばと思った。
マンティスドールにされていたのは同じクラスの女子。
別に仲が良かったわけではないが、言い様のない怒りが湧いた。
彼女の夢を知ったせいかもしれない。
その怒りに反応したのか、緑の人形・ウインドフィギュアが現れた。
俺はグローブ・ウインドに変身し、相手を圧倒した。
「やっと適合レベル2に到達したか…。」
ヤツは去り際にそう呟いた…。
ここから先は
0字
¥ 500
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?