[長編小説]言霊戦士 エピソード5

第5話 敵か味方か

太陽と流奈は統真を警戒した。

統真が二人の秘密を知っているように振る舞ったのだから無理もない話である。

統真はおもむろに、懐からファンタジアブックを取り出した。

「僕も光くんと同じ言霊戦士なんだ。」

流奈は納得したが、太陽はまだ警戒していた。

そのとき、ファンタジアの気配があった。

太陽が駆け出した直後、

「論より証拠、百聞は一見にしかず、だね。」

そう告げると統真も走り出した。

この日はスタジアムでクロウファンタジアが暴れていた。

サッカーの試合で、負けた方のチームのサポーターが暴走したらしいのだが、怪物になったのでは、フーリガンよりたちが悪いというものだ。

太陽はアポロに変身するも、空を飛ぶファンタジアに苦戦を強いられた。

すると統真がファンタジアブックを開き、まばゆい光と共に言霊戦士に変身。

ファンタジアを撃ち落とし、瞬く間にとどめを刺した。

統真は自らをこう名乗った。

言霊戦士アレス

なぜ統真がアレスになったのかは、次の話をお楽しみに。

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