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東京、逆カルチャーショック

今まで数回しか訪れたことがなく、頭の中でふんわりと描いていた街、東京。
自分の目でちゃんと見てみたくて、1人で街を探検しに降り立った前回の一時帰国。
たぶんアニメやドラマを見て憧れ続けてた東京に旅行に行く外国人の感覚に似ていたと思う。

東京という大都市は全てが目新しく、でも同時にやっぱり懐かしく感じた母国の不思議な感覚。
数年ぶりに帰った日本では、いろいろな驚きや逆カルチャーショックの連続。

例えば。
泊まったホテルの近くの、名前は忘れてしまったけど、大きめの駅にはエスカレーターもエレベーターも無く、長く長く続いていた階段。
大きなスーツケースと鞄を持って私は1人、階段の下から見上げてみる。
忙しそうに通り過ぎていく、数え切れないくらいの人々。
少し時間と心に余裕がある人がいたら手伝ってもらおう。
そう思いながら何分くらい待ったか分からないけど、スーツケースを持って途方に暮れている私に声をかけてくれる人はずっと現れず、1人で荷物を持って階段を登ることに。

結局、階段を半分くらい登ったところで私に声をかけて一緒にスーツケースを持ってくれたのは50代くらいの女性。

不思議だった。
この日たまたまみんな忙しい日だったのか、私のことに気が付きもしなかったのか。

これがパリだったら。
重い荷物やベビーカーを持った女性が階段の前にいたら、10秒以内には必ず男性が声をかけて手伝ってくれる。

私の場合は、ちょっと荷物が重くて大変だっただけで、まだ若く健康だし頑張ればなんとかなるけれど、これが妊婦さんや老人、障害者だったらどうするのだろうと思う。

この話を以前インスタのストーリーで少し書いたら、予想以上に反響があり、送られてきた数十件の長文DM。
海外旅行で周りの人が助けてくれて嬉しかった話や、海外生活から日本に戻り私と同じように逆カルチャーショックを受けた話。
日本で知らない人に声をかけると変な目で見られることがあるから話しかけないようにしている、など。
それらを読みながら、東京のメトロで高齢の女性が入ってきた時に席を譲ったら、大げさなくらいに喜んでいた事を思い出して、ちょっと納得する。
あの時は女性のオーバーな喜び方も、周りに座っていた男性たちが少しも動こうとしなかったことも不思議だったけど。

私が東京で感じた逆カルチャーショックの1つでした。

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