見出し画像

父の病、母の老い

土曜日夕方帰ると父の背中が怒っていた。
『何時に帰るかくらい連絡しろ!』
父は振り向かずに言う。

独立している娘(私)
土曜か日曜に実家の様子を見に帰る。
土曜に仕事が入れば日曜の朝に帰る。
もちろんそんな時は連絡するが大抵は夕飯の5時までには帰る。

今回土曜は仕事は休み。
久々にのんびり。
帰省する道で洋服を見たり大福やあんみつ、産みたて卵を買ったりしながら帰った。

夕ごはんにと材料も買って帰宅。

👴連絡くらいしろ!ご飯の支度とかあるんだから!

そう言って自分だけズルズルとインスタントラーメンをすすりだす。(4時半に)

(ー~ー)用意もしてないし一緒にも食べないなら何時に帰っても良くないか?
しかも4時に帰って怒られるってなぁ…。

後ろも振り返らずテレビを見ながら私が買ってきた大福をモサモサ食べる父。

帰宅時間や出掛けることを叱責したり制限したりすることはモラハラに該当するらしい。

うちは昔からこれだ。
基本出掛けてはいけないのだ。
家にいなくてはいけない。
出掛ける場合はどこに誰と行くかを話し門限は5時だ。
それも帰るとめちゃめちゃ嫌な顔をされる。


母と話もあるため日曜に二人で出掛けた。
もちろん天気も良いから父も誘ったが行かないと言う。

🐸お母さん、旅行に一緒に行くの?
そう聞くと
👵え~💦まぁ、毎回は嫌だけどね。
旅行にお母さんと行くと言うのは父の願望だったらしい。母も病気になったから態度を変えるのは変でしょ?と言って自分を貫くようだ。

それからは今後の話し合いにもならず父の愚痴を言い合う。

出先でレジやお蕎麦屋のお店の人と周りを気にせず?気にして?喋ってしまう。
昔からそう言う人だが特性が強くなっている感じがする。
何というか『自分が主役の舞台人』を連れているような感じかな~。
一人言が台詞のようにお店の人や通りすがりの誰かに向けられているというか。

昔はとても辛かったが。
今は年齢も許せるし第一私は関係がない。
母はそれを楽しんでいるわけで私はその相方の役者でもないわけだから母の人生なのだ。

帰るとまた父はむくれていた。
やはりこの環境にモモを置いたのは大変だったかなと思ったりする。

父に聞こえないと思い込んでいる母は生命保険や医療保険の話を始める。お墓の話までしそうでヒヤヒヤする。

…いや、その話をしようと誘ったんだけどねぇ…

私自身は直葬でも何でも良いんだが。
(モモが決めれば良い)
母は違うらしい。(母に従うつもりも実はない。その時の状況と予算で決めるつもりだ)
そして父とも話し合っておくべきだとか言い出す。

いや~💦病気でない時なら良いけど病気宣告された時にお葬式の事とか話されたくないと思うけどねぇ…。

そう思うと話してくれないとわからないことがたくさんあるなとは思う。
ただ、私は遺産だのにも興味がない。
自分が稼いだものは遺さず自分の楽しみに使って欲しいと思うし。
お葬式に思いがあったとしてもその通りにしたところでもう亡くなった後の事なんか本人にわからない。
そこよりも生きている時間を充実させる。その為に話し合うことが重要と思うが話したくないことだってあるだろう。

特性ありありの両親を眺めながら…
…まぁ、らしいよな。とも思い。
このなんとも言えない不自由さがいつまでも続きますように😅と思いながら実家を後にした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?