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編入②

0からの出発


早起きに慣れていないこと(10時間は睡眠時間とってるが)、電車通学の緊張、新しい環境への戸惑いなどなど、みんなが4月に体験したことを現在体験中。
月曜日リセットされるかと思いきや3時間目が始まる段階で「帰って大丈夫」と送り出してくれた。さらに翌週も魔の月曜日ではあったものの1時間目の途中で送り出してくれた。徐々に私が校舎を出る時間は短くなっている。

不登校となった前の学校との違いはこんなところ。
・朝、仲の良いお友だち兄弟と一緒に通えるから楽しい
→前の学校では保育園からちょっと困ってた子にペースを崩されてしまい、登校時間自体が苦痛だった
・先生が必ず声をかけてくれる。お友だちも構いまくってくれる
→もちろん、お客様対応はいつまでも続かないから自分で動き出さなくてはならない時期もくるだろう。でも、担任だけでなく校内にいる先生が必ず声をかけてくれる。「誰も自分を見てくれない」と泣いていた娘にとっては天国である。
・他の子もマイペース
→それぞれのペースを大事にしてくれるため、一度考え込むと動きが止まってしまう娘も「自分だけできない」とは感じない。
・とにかく体を動かす
→考えぐせのある娘は一度考え込むとドツボにはまる。前の学校ではコロナの影響もあり、休み時間は人と話してはならず教室から出ることもできなかった。が、ここでは動き回る。休み時間も校庭で走り回り、体育でも鬼ごっこしまくる。
結果として、考え込む時間は少なくなり、驚くほど食事を食べ、早々に就寝。

親にとっても天と地の差


前の学校の悪口は、別れた彼氏の愚痴を言っているようで好ましくないとわかってはいる。わかってはいるが、こんなに学校で違うのか!!と衝撃を受けている。
まず、親が朝教室前までいることが異様なことではないこと。前の学校では教室まで親が来るのは違和感しかなく「なんで一人で来られないの?」などと同級生に言われることがあった(それを聞いて娘は更に落ち込む)。
「まだ1年生なんだからいいじゃないか」「一人で来られる子と来られない子がいて、どちらでもいいじゃないか」というのが今の学校のスタイル。学校側がそう考えているので、悪態をつく子もいない。
娘が教室に入りにくく、私にベッタリの場合でも、必ず通りかかった先生は声をかけてくれる。
教室に入れず授業が始まり、誰に声をかければいいのかわからなくて娘と二人途方に暮れていた不登校直前を思い出し、あまりに違う対応に私が涙しそうになった。

担任の先生からもお電話をいただくことも多い。前のときは極端な話休まないと連絡がとれなかったが、「帰るときに浮かない顔をしていたので気になって…」とお電話をいただいたときには、家族全員で涙した。
もちろん、まだ始まったばかりだからだろうが、それでも不登校になっても業務連絡くらいしかなかったことを考えれば、そんな理由で電話をくれるなんて感極まるしかない。
1年生を担当する先生たちは娘の事情も共有しているようで、前の学校で何が起き今なんで不安になっているのかを気楽に話せる環境でもある。これも本当にありがたい。
情報の共有がほぼ皆無(されていたのかされていなかったのかさえ、わからない)の前の学校では、校外学習直前に怖くて泣く娘、仕事に行けず困り果てる私に向かって妙なテンションで「楽しいよー!お母さんも一緒に出かけましょう!」と声をかけてきた他クラスの担任もいたな…。

この学校ならば「お任せします!」と言えるし「任せてください!」という力強い先生たちの声が聞こえてくる。

ぶり返し


とはいえ、すべて順調に行くわけではない。授業が始まり数日経ったとき、あまりにテンションが低く誰に声をかけられても無視しグズグズしている娘を見て苛立ってしまった。
その雰囲気を察したのか、そして本人もいっぱいいっぱいだったのだろう。休み時間に私のところに来て大声で泣き始めた。
友だちはみんなびっくり。そして慰めてくれる。「緊張しちゃうよね!」「ドキドキしすぎちゃうと泣いちゃうよね!」と共感の嵐(本人はパニックだから彼らの声は届いていないのが残念)
校舎に入るまでも大変である。学校が近づくと体が硬直する。そして校舎に入っても「怖い」「帰りたい」「ママがいい」を連呼。部屋の中でもまだ友だちの名前を覚えきれずに所在ないこともあり、そのまま授業が始まるとテンションの上がる授業になるまではエンジンがなかなかかからない(でも最後はエンジンかかるから良しとする)
お昼も緊張感があるらしい。私は初日から昼前には帰っていたので様子は見ていないが、そもそも20分で区切られ食べきれず、残すと「作った人に悪い」と言われたことで給食が食べられなくなった娘にとっては、学校で食事をすることにとてつもなく嫌悪感がある。
ここの学校は食事時間はあるものの、遅くなっても怒られることはなく、残したいときは残せばいいというスタンス。初回でそれを体験して安心はしていたようだが、それでもトラウマ的に緊張してしまう。「ママがいい」と泣き出すこともあるそうだ。(それでも、毎回完食はしているとのこと)

一度号泣した翌日からは少しフェーズが変わったようで、不安感はあるものの笑顔が見られ余裕のある顔で朝から過ごしている。
私もそろそろ仕事が本格化するので、ずっと授業をみているわけにはいかないが、なんとか段階を踏んで進んでいくしかない。

当たり前だが、先の見えない絶望の中での授業見学と、明るい未来を思い描ける授業見学では精神的に大きく異なる。もちろん体力的にはきついが、それでもこのくらいなんてことはない。

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