さよならTwitter

 ああ、もうダメだ。と思ったのは日曜日の昼近くだった。わたしときたら、昨日も今日も目が覚めてから何時間もベッドでスマホをいじっている。

 休日だからってなにもしなくていいわけじゃない。洗濯、掃除、食事の支度。それらをすっぽかしてまで見たい情報がスマホにあるわけないじゃないか。

    Twitterは楽しい場所だった。がやがやしていて。知らない人とも気軽に話ができて。

    だけど、こちらが望む望まないに関わらず、ウソかホントかわからない情報がものすごいスピードで次々とタイムラインに現れる。

    ファクトチェックができるほど余裕はないし、見抜く力も皆無で、でも脳みそは衝撃的な何かを欲しがってしまっている。

    わたしはもう上手く付き合うことができなくなった。Xという呼び名も、イーロン・マスクのことも好きにはなれないのでやめることにした。

    もちろん、10年以上続けてきたことだから自分を支える柱みたいな存在になってしまっていることも確かなんだけど、そこで知り合い、心の中で勝手に友達だって思ってる人もいるのだけど。

    歳を取ったせいなのか、だめになったのだ、情報過多で高解像度の環境が。

    わたしはもともと知識欲がバケモノみたいに強いから、今のTwitter(Xとはよびたくない)とは相性が極めて悪い。ヘイトもデマも情報として吸収して、喉元まで不安でいっぱいになってしまった。何を呟けばいいのかわからなくなった。

    今の状態でも上手く付き合える人ももちろんいると思う。わたしはダメだ。休日の半分をタイムラインを見ることに費やすようになったらもう終わりだ。

    時間をもっと別のことに使いたい。本を読んだり、文章を書いたり、そういったもともとやっていたことをまた少しずつしていきたい。

    10月の終わりにアカウントを削除した。翌日の朝起き抜けに見るものがなくなった。禁断症状のような感じになってやっぱりスマホを見てしまう。これじゃダメだと起きてヨガなどやってみる。

    ヨガマット、リリースローラー、コンデイジョニングローラーなど、買ったまま使うこともなく飾られていたあれこれを使うときがやってきた。

   本を参考にポーズをとってみると体が固すぎていっこもできない。笑った。「このポーズがきつい人はこちらのポーズで」のこちらのポーズがもう既にできない。

    そうやって数日経ったら不思議なことに精神が安定してきた。ヨガのおかげじゃない。だってそもそもポーズができないんだから。

    Twitterやめてスマホを見る時間は格段に減った。まだ本を読めるまで回復してはいないけどテレビ見て笑うくらいには元気になれた。

    ちょっとずつちょっとずつ回復していく自分に期待しようと思う。そして、この沈んでいた日々のことを少しずつ文章にしていけたらとも思う。

    さよならTwitter、ただいまnote。


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