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昨日と同じ今日でいい、今が一番幸せ

注意 若干ネタバレになるかもしれないので、未視聴の方はご注意を!
なお、この記事はエヴァを考察するものではなく私個人の感想をつらつら書いていくだけのものなので、コレは違う!とかこれはこうでは?みたいなのはお断りです。ごめんなさい。でも、みんなそれぞれ違う見解があっていいと思ってます。

シン・エヴァみてきた

昨日は代休だったので午前中から新宿でシン・エヴァ見て来ました!
客層は私と同世代くらいの方から子ども連れの家族、もっと年上の方、とにかく幅広い客層といった感じ。やっぱ社会現象アニメは違うね!笑
子ども連れてきて子どもは話分かるんか??とか無駄な事を気にしつつ視聴。新劇エヴァの完結編ということで、「見届けてやるぜ!」くらいの結構ライトな気持ちで行ったらやられました。賛否はあるのかなとは思いつつ、私は見てよかったと思っているし、見ようか迷っている人には見てみて!と言えるくらいの映画だったと思います。

大人になったエヴァファンのための物語

第三村の描写、明らかに3.11を意識しているし、第三村のまわりの侵食されたエリアは原発事故で住めなくなった地域みたいで泣いてしまった……。(私は東北の出身なので余計に、かも……。)そんな中、それでも残された地でなんとか日々の生活を営んでいて。ミサトさんなんか加持さんとの間に子ども居てあんな立派な男になったんだなあと……。(笑)
村で暮らす人々のここまでの苦労とか、そんな上での日々の生活の描写とか、今までのセカイ系的な世界観から、生きてる人とかリアルなこの世界をちゃんと序盤に描いているのが、後々の展開にきちんと生かされているのがTV版のエヴァと一線を画しているなと思った。

戦闘シーンはマリがかっこよくて華やかでした。女性陣大活躍という感じ。途中「これグレンラガンとかプロメアっぽい?」とか「アスカが使徒後からを使うところ進撃っぽい?」とか思いましたが、最後のスタッフロールみたらWITSTUDIOもTRIGGERも参加してるっぽいのでそういうことなのでしょうな……。90年代に10代を過ごし、高校時代はニコニコを見て、大学で上京してからは深夜アニメ見まくっていた私からすると、平成のアニメ史をなぞるような感じで楽しめました。確か中盤以降あたりで子どもシンジが出てくるシーンあるけど、あの演技はセーラームーンRのときの緒方さんぽかった。庵野さんて確かあの映画見てエヴァの声優を決めたと言っていた気がする。エモい。

序盤のレイが第三村の人たちと畑仕事手伝ったりトウジの家族と過ごす時間のキラキラ感がすごくて、でもその後そのレイが死んでしまうのが悲しかった。それがシンジの目の前で起こったというのも……。でも、あれがあったからシンジはあの後立ち直ってエヴァに自分から乗ろうと言えたし、ゲンドウとも向き合えたんだよな〜と。あのエピソードを見てなんとなく私は少女革命ウテナを思い出した。ウテナは小さなころ「永遠なるもの」の片鱗を見て、それがきっかけで王子様になろうと決意するのよ。後のエピソードでウテナがみたものは、苦しむディオスの姿なのよ。学園の生徒会の人たちは各々喪失した大事なものがあって、それを取り戻すために力を手に入れようとしているけど、ウテナだけはそれがなくて、アンシーを守るために戦っているのよ。なんか、あの後のシンジくんてウテナっぽかった。ウテナほど凛々しいわけじゃないけど近いものがあった。シンジはQでカオルくんの喪失を受け入れる事ができなかったけれど、第三村の人たちやかつての同級生の優しさにも救われて、弱さも受け入れて再生した。

シンジはヒーロー的に派手なアクションは一切なかったけど、主人公として十二分に物語上の役割を果たしていた。ゲンドウがこれは力で勝つとか負けるとかの話じゃない(セリフうろ覚え)みたいなこと言ってて、そうなのよ!って思った。

カオルくんが「イマジナリーじゃなくリアリティで既に克服していたんだね」(うろ覚え)と言っていて、やっぱり、と私は思ったのだけど、あそこでカオルくんの物語上の役割ってこうだったんだよ、と答え合わせしてくれてる感じがした。マイナーすぎる例えで申し訳ないんだけど、昔神学校というBLゲーがあって、あれは自分が双子の兄弟だと思っていたのだけど実際自分は双子ではなく、主人公のマイケルは一人っ子で、弟のガヴィはイマジナリーフレンドだったのよね。カオルくんは深く傷ついたシンジを癒やすべく現れた友人で、だから最後シンジが戦闘に参加する前にカオルくんと話していたのも、シンジは心の傷を乗り越えてカオルくんを自分の人格の中に統合ができたので、いつでも自分の心の中にカオルくんは居て会って話すことができる、ということだったのではないかなと、個人的には思っています。

シンジがカオルくんを見送って、アスカやレイを見送って、最後にマリが迎えに来てくれたのがちょっと唐突感はあったけど(笑)ああいうタフでカラッとした女性がそばにいてくれてシンジみたいな人にとっては良かったなと思います。笑
あと物議を醸しているアスカとケンスケだけど、14年のうちにむちゃくちゃいい男になっていて笑ったwwwwwまあ片鱗はあったけどねw中学の頃から中身は結構大人だった。手先が器用で自由な感じだけど仕事はちゃんとできてワイルド自然派な感じが加持さんぽいw違う世界線でもアスカの好みの男性のタイプは変わってないのだなとw素っ裸で同居してたりってのは使徒に近くなって羞恥がなくなった説もあるけど、それだとアスカが良くてもケンスケは困るのでは????と思うし、同じ空間でお互い慣れた感じでだらしない姿もさらけ出す感じは長年付き合ってる男女のそれだとしか私は思えないのだけどwww
まあ、シンジ&マリにしろアスカ&ケンスケにしろ、数年ぶりに同窓会行ったらあいつらいつの間に付き合い出したの????ってなる同級生カップルみたいな感じで、私達から見える物語の流れからすると「どこにそんなんあったの??」って感じはするけど、肌感覚としては何故かしっくりきてしまうような、そんな不思議な感じでしたw個人的にはマリって庵野さんの奥さんのモヨコさんがモデルなのでは???と勝手に思っているwwwそして多分庵野は人生色々あったけど今は結構幸せなのだろうな、と思いました。笑

最後冬月も死んで、ゲンドウはシンジとの対話の末電車を降りていく(多分電車を降りる=死 という表現だと思う)んだけども、これは大きな話でいうと「男性原理(ゲンドウ、冬月)から女性原理(シンジ、そしてミサトやアスカやヴィレの人々)の物語への移行」を表しているのではないかなと私は感じました。私は幾原邦彦さんのアニメが大好きなんだけど、今回は結構イクニさん的な、女性的な物語描写の手法が結構目立っていた気がする。

最近のヒット作でいうと鬼滅の刃があるけど、あれが平成から令和へ橋をかけるようなグラデーション的な立ち位置としたならば、シン・エヴァは平成を終わらせて令和という新時代への移行を高らかに宣言する作品という感じがした。

最後に

こんなとりとめのない感想なのに気づいたらむっちゃ書いてるwwww

エヴァは公開まで延期を繰り返していたけど、結局公開されてみるとこのタイミングだったからよかった作品になっていると思う。だから気になっている人は今このタイミングで見て欲しいし、今このタイミングだからこそ感じられる事があると思うので、ウイルスには気をつけてマスクちゃんとして、人が少ないタイミングを狙って見に行って見てほしいです!

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