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「佐藤健」をめぐる冒険in福島


川崎に住む妹から、「母が読みたがっているので、今月号のCUTを売ってる店を探して欲しい。Amazonでも売り切れなので」というLINEが来た。表紙は映画「るろ剣」の佐藤健だった。

妹の思惑では、姉の住む福島(つまり田舎)の書店ならCUTみたいな雑誌を買う人も少ないだろうから、まだ店頭に残っているのではないかということだったろう。

私としては、そもそも私の住んでいる福島県双葉郡には、東日本大震災以降再開してる本屋が無いし、隣の南相馬市でもCUT自体入荷してる本屋があるか怪しいなぁ……、という思いではあったが、とりあえずJR常磐線原ノ町駅前の本屋へ。

棚を見渡すと案の定並んでいない。ダメ元で店員さんに「CUTっていうエンタメ雑誌ありますか?表紙、この(Amazonの画像)佐藤健のなんですけど……」と聞いてみたところ、「あ、その表紙見ました!入荷はしたんですけど1冊だったので……、売れちゃったみたいですね」。

なるほど、一応入荷はしてたのか。でも無いなら注文するしか無い。そして注文するなら馴染みの本屋の方がいいなと、同じく南相馬市内の、芥川賞作家・柳美里さんが店長をつとめる「ブックカフェ フルハウス」へ。
フルハウスには、そもそも雑誌を置いてないので欲しいときは注文。副店長がすぐに発行元のロッキングオン社に電話で確認してくれたのですが、在庫無しとのこと。

これは明日、反対隣のいわき市のヤマニ書房まで行くしかないかなと思っていたところ、南相馬市の雑誌に強い書店ならあるかもと、副店長自ら在庫確認していただき、2冊入荷したうち1冊残っているとのことだったので取り置いてもらうことに。原町のおおうち書店で無事購入出来、レターパックで母の暮らす横浜に送ったのでした。

これだけネットが発達していても、アナログじゃなきゃ手に入らないものってあるのだなぁとしみじみしながら、それより驚いたのは70歳過ぎた母が、掲載雑誌を熱望するほど、佐藤健にハマっていたという事実でした。推しがいるって、生き甲斐になるからいいことですよね。

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