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我の休日

我の休日の朝は早い。大体午前4時に、愛猫に起こされる。愛猫は、直接、人間を起こすのではなく、机の上に置いてある書類や本などを引っ掻いてバリバリと音を立てる。たいていの場合、それをやめさせる為に、人間は飛び起きる。愛猫は賢いのである。チュールを朝にあげることにしているので、「ちゅーる、あげるからねー」と声をかけると、側に寄ってくる。あまりにも眠たい時など、そこからまた寝入ったりすることがあるのだが、チュールを貰えない、人間にその気がないと判断すると、また大事そうな書類を狙ってバリバリ音を出す。こうなると我は観念して「お待たせしました!チュールのマグロです。どうぞ」と言って愛猫に差し出す。上目遣いのキャバ嬢の様な可愛い丸々とした瞳で、愛猫は、チュールを舐める。
その後は、満足そうに、自らの毛繕いをする。
向き直った時は、崇高な、神の表情に戻っている。

我は、チュールついでに洗濯機を回す(冬期は部屋干しモードなので時間がかかる)
並行して、休日はトイレと廊下を掃除する。床拭きもする。
再度寝たい誘惑に打ち勝ち、予定に応じてメイクをする。
6:30に近所の公園に行き、ラジオ体操に参加する。リーダーやその他の人と軽く話す時もある。
帰ってから、犬の散歩→犬ご飯→食洗機内出す→キッチン片付け清掃→洗濯終わり後の洗濯物を干す為に畳む→新聞を読みながら軽く朝食(バナナ、コーヒー、トースト1枚)をいただく。

ここまでは、自分でやらなければならないと決めている事項。ここから、可能ならば、家中の掃除をして、あらゆるゴミをかき集め、月曜日のゴミ収集に備えたいのであるが、いかんせん、夫が、まだ寝ている。
掃除機をかけることはできない。昔はよく揉めていた。
生活習慣が違うからである。夫は休日のんびりした派。
一方で私は、充実した休日を過ごしたい派。

編み出した解決策は、もうここからプチ家出をすることであった。逃避先はモスバーガーや、マクドナルド、カフェプロントやタリーズコーヒー。
朝7:00か8:00にそれらのどれかに行き、自分の時間とする。カバンの中を整理したり、頭の中を整理したり、タスクスケジュールを確認したり、やる事リストを追加したり、読書したり、勉強したり。

家事、家庭を振り切ることで、ずいぶん楽になった。
夫にイライラしなくなった。彼は彼のペースがあるので乱したら、彼の体調不良に繋がるのだ。そうなったら夫のロールが全て機能停止するので、結局、我のタスクが増えるのだ。ここは、多少家が荒れようが、そこにいる人員に任せることにした。
1人息子は20歳になる。もう彼の食事を心配しなくていい。私が今生き物の食事を心配をせねばならないのは、犬、猫、そして自分だ。

割り切り、開き直ることができて良かった。
ちなみに夫は、大体私が何処にいて、何をしているか把握している。このコミュニケーションを怠った時は、離婚の話にまで発展して、結構面倒臭かったので、どんなにムカついていても居場所を知らせるand読んでいる本を知らせる、ことをしている。まあ夫のご機嫌はそこで保たれているようである。

関係無いが、我は、あらゆる場所で、クレームをつけている。今日も朝から来ているカフェで、スタッフが消毒に周っているアルコールスプレーの使い方が気に入らなかったので、本部のアプリ経由で、詳細にクレーム事項を記す。
「お問い合わせ」からメールする。本件に関して返信が必要か?の欄に「必要」と記す。

我は長女であるので、昔から「しっかりしているね」と言われ育った。しかし完璧にはほど遠い我は、粗相をするたびに不備がある度にあらゆる場所で怒られた。怒るというのは期待と甘えだ。我は期待され、甘えられてきた。
それは、彼らの課題であると、切り分けが出来なかった。

うまく説明できないが、クレームをつける行為は、復讐なのかも知れない。コツは、その本人に言わずに、バックや上層部に伝えることだ。

我に期待したり甘えたりしてきて怒りをぶつけた人へのささやかな報復だ。システムを変えること。それは世界への提言である。

よし、ここで10:00になったので、我は図書館に移動す。
その前にseriaに行って、可愛いジプロックを買う。
腹ごしらえの為に、吉野家に行く。

本日は、見出し写真の村田沙耶香著「生命式」を読了するのが目標。
マッサージと気功にも行く。気功は夫と参加。
夕飯は息子の20才のバースデーのお祝いで、高級焼き肉に行く。
我がスポンサーである。
お金を出す、出せるというのは、なんとも気持ちがリリースされることかと思う。
支払い時心配しなくていい。高くならないようにオーダーを遠慮しなくていい。
そして最後は「ごちそうさまでした」と言われる側である。
我は、このポジションに一生いたいのだ。

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