よしなしごと(2)堤中納言物語

続いて、出された要求もとんでもないもの。

「情けないことですが、この私の儚い命でありましても、この世にある限りは食べ物も必要なのです」
「信濃の栗」
「丹波の栗」
「若狭の椎茸」
「天橋立のワカメ」
「出雲の甘海苔」
「枝橋の揚げ饅頭」
「近江の餅」
「伊賀の乾瓜」
「松の実」
「蜜柑」
「これらが無ければ、寡婦の炒り豆のようなものが欲しいのですが」とのことである。


※平安期から鎌倉期の各地の名産だろうか。
 これはこれで、なかなか当時の食生活が想像できる。
 枝橋の揚げ饅頭は調べましたがわかりません。
 寡婦の炒り豆も、諸説(言えませんが)多すぎて、意味は不明です。
 それにしても「これでもか!」というくらい、ハチャメチャです。

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